大和ミュージアムの創設に市長在職3期全てを注いだと言っても過言ではない、前呉市長の着想からオープンまでの回顧録である。
当初は県立博物館だったはずが構想進む中、その性質から市立博物館に転換を余儀なくされる。
そして展示品目玉の大型大和模型は、最初1/20サイズだったものが、忠実再現を求めるうちに1/10になり、建造物の域になってしまった。
理想は大きく現実は厳しくなっていくミュージアム。
ところが、ふたを開けると――初年度は市の人口の7倍近い観客動員数をはじき出した。北の旭川動物園・西の大和ミュージアムは地域力の2大奇蹟である。
大和ミュージアムの展示だけでなく、類似品のある博物館を内外に至るまで網羅している(姉妹都市のブレマトン市がかなり旧海軍の史料を持っているのに驚いた)。
ちなみに海上自衛隊の退役潜水艦も展示しようと考えたけれど、反対意見・資金その他諸々な問題から見送る。その代案として防衛庁(省)自前の資料館を誘致しようと方向を転換したのが、お向かいの「海自呉資料館〜てつのくじら館」……なんてウラ話もあり。
来館経験の有る無しを問わず、一度お目通しいただきたい。