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戦禍のアフガニスタンを犬と歩く
 
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戦禍のアフガニスタンを犬と歩く [単行本]

ローリー スチュワート , Rory Stewart , 高月 園子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

タリバン政権崩壊直後の冬のアフガン―。英国の元外交官が、戦乱の生々しい爪痕と、かつてあった文明の痕跡をたどり、いまだ混迷から抜け出せずにいる国の姿を描く。「王立文学協会賞」「スコットランド芸術協会賞」受賞作。

出版社からのコメント

《戦乱の爪痕と、文明の痕跡をたどる旅》
 本書は、タリバン政権崩壊直後の冬、英国の元外交官が、アフガン西部の都市ヘラートから首都カブールまでを歩いた36日間の旅の記録である。
 電気もテレビもTシャツもない。「多くの家で唯一の外国テクノロジーはカラシニコフ銃で、世界に通用する唯一のブランドはイスラム教」という村々が続く。次々に現れるタジク、ハザラ、パシュトゥーンなどの諸民族、ゴーストタウンと化した集落の数々、いまや誰も見向きもしない遺跡など、人々との出会いと小さな出来事を通して、現在のアフガニスタンが抱える困難や戦乱の歴史が鮮やかに浮かび上がる。
 著者の抑制のきいた静かな語りは、旅の途中で見張り役三人が離脱し、用済みになったオオカミよけの番犬を道連れにしてから、徐々に変化していく。耳と尻尾を切り取られ、一度も人に可愛がられたことのないこの大型犬を、著者はムガール帝国初代皇帝の名にちなんで「バーブル」と名づけた。<不浄の動物>バーブルと<異教徒>である著者のコンビは、ときに奇異の目で見られながらも、現地の人々の助けを得て、雪深く険しい山岳地帯をカブールめざして進んでいく。それは、15世紀末、皇帝バーブルがアフガン一帯を征服したときにとったのと同じルートだった。
 本書は、<ニューヨーク・タイムズ年間最優秀図書>に選ばれたほか、<王立文学協会賞>などを受賞。08年には、米国の名門ブラウン大学の新入生必読図書に指定された。

登録情報

  • 単行本: 382ページ
  • 出版社: 白水社 (2010/04)
  • ISBN-10: 4560080623
  • ISBN-13: 978-4560080627
  • 発売日: 2010/04
  • 商品の寸法: 18.6 x 14 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 見識深いタフガイがアフガン内部から解読, 2010/10/15
レビュー対象商品: 戦禍のアフガニスタンを犬と歩く (単行本)
*原題はThe Places in Between(狭間の邦ぐに)
原著書は見ていないのですが、多少学術書めいた製本だったのかもしれません。写真も中央部にまとまってグラビアで数頁挿んでいるだけです。日本語版の(写真)明るい暢気な体験記風の軽いノリの内容ではありません。もっとも”犬と歩く”がなければ私だって手に取らなかったかもしれません。
*1973年生まれの36歳のイギリス外交官の著作
29歳(2002年1月)の時の旅行です。イギリス外交官であったが故に保身されるとともに、逆にスパイと思われる危険も有ったと恐怖と迷惑とを書きます。軍隊経験もあり、中央アジア研究者でもある外交官=タフな人材というのは往々にして欧米にはいますね。
*若くして博識
さて、このローリー スチュワート凄いです。29歳当時でダリ語(ペルシャ語のアフガニスタン方言)とファルシー語(=ペルシャ語)、ウルドウー語(パキスタン公用語)を話せます。以上はアラビア文字使用ですが、インドネシア語も話せます。インドネシア人として殺害を逃れる場面も出てきます。おそらく、同系統のヒンディ、ネパール語も(文字はデバナガリですが)話すだけならできていたでしょう。ペルシャ語には多く引用されているアラビア語もコーランの知識があることからいくらかは知っていたはずです。中央アジアの歴史と地理にそうとうな知識があります。ティム-ル王朝の王子で,インドムガール朝の創始者=バーブルの遠征路を忠実に辿ります。とことん徒歩にこだわります。バーブルも徒歩の遠征だったからです。バーブルは近年研究の著しい記録(バーブルナーマ)を残しました。詳しい地図はスパイの嫌疑を避けるため持ちません。記録を追うと、ほぼ休まず凍傷や飢餓と死の恐怖と共に毎日数十キロ1ヶ月間冬の4000mのヒンヅークッシュ山塊をラッセル(雪かき)をし、氷を割って水を飲み、濡れた靴下を乾かしながら村から村へと歩き通します。村では辛うじてパン=当然無発酵=を得て、しかも赤痢にかかり下痢をし続けながら歩きます。しかも、ただ歩くだけではなく学術的なメモも記録していきます。ハザラの青年が15代まで遡って自己紹介するのを全部記憶するのには脱帽ですし、村の住民たちの血族関係も記憶してしまいます。途中でマチフス系の超大型犬と旅をするのですが、この犬の名前をバーブルにします。日本版ではこの犬=バーブル=と歩いたことを題名にしたのです。
*ひとえに彼ら(出会った人々)のおかげです
「はじめに」の前の一言で著者は出会った人々全員に感謝の気持ちを込めて書いています。「何人かは強欲で、怠惰で、愚昧で、偽善的で、無神経で、嘘つきで、無知で、残酷だった。(略)多くの人々に脅かされ、物をせびられた。しかし、21カ月にも及んだ歩き旅の間に、一度たりとも誘惑されかけたり、殺されかけたりしたことはなかった。(略)何の見返りも期待することもなくもてなしてくれた。」この言葉は、かつて若くして世界を旅した経験者にとっては身にしみて感じ入る言葉でありましょうが、内実は数度殺されかけています。凍てついた河原に銃殺体で転がっていてもおかしくなかったはずです。その事を誇張無く事実のみを書こうとしています。この旅のきっかけだった「バーブルナーマ」にバーブルが誇張無く事実のみを書いているのを見習ったからです。
*紛争中のアフガニスタンの真っ只中
各地の有力者の覇権の遷ろう様子が垣間見えます。ロシア時代、タリバン時代に北部勢力、ハザラ、パシトーン、タジク、また、村落同士で殺しあってきた内部勢力のしがらみはかなり深刻です。著者がいずれの勢力の人間でなかったことで殺されずに通過できたと回述します。
*国連高等弁務官
メアリーロビンソンが言います。「アフガンは自分達の権利のために25年間戦ってきた。人権について教える必要はありません」しかし現場の援助機関のトップは「彼らの頭には食料の事だけ」と揶揄します。さらに著者は注釈の中ですが、国連の援助機関たちは必ず失敗する。しかも責任もとらず、失敗も気づかない。自分達だけの善意に酔っていて勝手な事をしていると批判します。(p326)
*イギリス下院議員
是非、読んでもらいたい本です。アフガニスタンの最現況が感じとれることでしょう。また、複雑な中央アジアの学習に意欲を覚えるきっかけになってくれればと願います。最後に、訳者「あとがき」でイギリス下院議員の有力候補(2010May6選挙)になったとあります。受かってほしいとも書いてあります。おそらく、この本を好意をもって読み終えてくれた人なら是非そうあってほしいと望むはずです。
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6 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 アフガン問題の根深さを痛感, 2010/7/27
レビュー対象商品: 戦禍のアフガニスタンを犬と歩く (単行本)
「地球の歩き方」もこのクラスになると凄い。体力、語学力、知力がないと到底出来ない所業ではあるが、
馬鹿なブッシュはとんでもないことを始めてくれたとの思いにもなる。

道なし、トイレなし、トイレットペーパなしのアフガンに解決策はあるだろうかとの暗澹とした気持にさせられる。

イランの核開発を目の敵にする一方、イスラエルの核兵器は公然の秘密のダブルスタンダードの米国に中東問題、アルカイダ問題、タリバン問題が解決できるであろうか?

非常に難しいこれらの問題を考える際の好個の書物。
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