分かりやすい説明で一気に読めるが、読み終わってふと、著者の言うパブリシティの意味を考えてしまいました。タイトルに「宣伝」という言葉が入っているように、ここで言われるパブリシティは「従来の広告媒体出稿型ではない宣伝方法」といった感じのもので、消費者の意見形成、認識の変化をもたらそうという、本来のパブリック・リレーションズよりもぐっと「広告」に近いアプローチです。だから効果測定も従来の広告認知、ブランド認知における手法・指標(GRP換算、R&F分析)とほぼ同じものを使用しています。ただ、現在パブリシティの有効性が注目されているのは、接触や認知に重きを置いた広告とは違う、理解や認識形成、強力なファン作りやブランド世界を形成するためのコミュニケーションとしての側面だと思うので、費用対コストの面の代替性だけに主眼を置いてパブリシティを捉えてしまうことは、コミュニケーションの成果という点では少し表層的すぎる考え方かと思いました。しかも「低予算」とはいえ、マスコミを対象にした1000万以上の予算のキャンペーンをケースとして取り上げているので、尚更従来の広告代理店、プロモーション会社のやり方を修正した程度の考え方にしか映らなかったです。このタイトルに惹かれて本を買う人は、もっとせっぱ詰まったもしくはもっとバリューのあるコミュニケーションを提案している「ゲリラPR」的なストーリーの本かと勘違いしてしまう人は多いのではないでしょうか?正直まだまだ前時代的で手ぬるい印象を受けました。