本書は、3部構成となっており、戦国合戦に関わる戦術、軍団編成、兵器、兵の装備、城郭、攻防、諸作法などについて説明・紹介されています。全体的に、グラフィック図・イラスト・グラフなどが用いられておりビジュアル的に理解できるように工夫がなされています。しかし、内容面では比較的詳しく説明されているので、大変興味深く読むことができました。
第1部では、戦国合戦の様相について紹介されています。本陣の様相や行軍の編成、攻撃・守備時の陣形、兵器(槍・鉄砲・軍船・攻城具)、攻城戦についてグラフィック図と文章を用いて、とてもわかりやすく説明されています。とりわけ、山中城と姫路城での攻防戦を再現したグラフィック図は興味深かったように思います。
第2部では、城郭の構造が紹介されています。石垣・堀・土塁・横矢掛かり・虎口・門・橋・塀・狭間・櫓・石落とし・窓・天守・御殿などの種類や構造がイラストを交えてわかりやすく紹介されています(曲輪の見方については第3部で紹介されてます)。この手の本は、すでに多く存在するかと思いますが、詳しく説明されていて興味深い部分もありました。個人的には、窓と御殿の説明に興味深く読むことができました。また、推測の域ではあるが、可動橋の構造についてイラストと文章で紹介されており、イメージしやすい工夫がなされているように思いました。
第3部では、戦国合戦の実態、兵士の動員から編成、そして合戦の遂行までの戦のシステムについて紹介されています。兵(農民)の集合システムについて、行動日時を付したイラストで説明されていたり、足軽や銃兵の装備がイラストで紹介されており、非常にやみやすいように工夫がされています。個人的には、侍大将・足軽大将・弓大将、軍奉行・武者奉行・小荷駄奉行、軍目付・使番・馬廻などの役割の違い、出陣に際しての儀式、首実検の作法などについて、詳しく説明されており興味深く読むことができました。