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戦略不全の因果―1013社の明暗はどこで分かれたのか
 
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戦略不全の因果―1013社の明暗はどこで分かれたのか [単行本]

三品 和広
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,360 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

持続的な利益成長を遂げる企業とそうでない企業は、どこが違うのか。「事業立地」という新たな概念を提示して、その違いは経営者の能力によって決まることを明らかにする。利益成長の持続力、利益成長の跳躍力、経営戦略のリスクという3つの基準で評価した上場企業1013社のリストつき。
経営判断の重要性に着目した議論を展開し、エコノミスト賞、組織学会高宮賞、日経BP・BizTech賞を受賞したロングセラー『戦略不全の論理』に続く第2弾。

内容(「BOOK」データベースより)

事業立地を最初に定めたり、後から替える営為は、戦略のなかの戦略と言ってよい。ところが、直接競合する企業との闘い方を定めるものが戦略と、勘違いする人が後を絶たない。闘いに勝って戦に負けるのでは話にならない。戦略は競合より立地を見つめることである。―何が持続的な利益成長を可能にするのか。日本企業が備えるべき戦略の真髄を描き出す。

登録情報

  • 単行本: 330ページ
  • 出版社: 東洋経済新報社 (2007/12)
  • ISBN-10: 4492521682
  • ISBN-13: 978-4492521687
  • 発売日: 2007/12
  • 商品の寸法: 21.2 x 15.4 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
本書は前著「戦略不全の論理」の続編的位置づけとして出版された本であるが、必ずしも前著を読んでいなくても全く問題ない(私自身前著は読んでいない)。本書の前半は日本の上場企業1000社強のうち、3つの指標を用いて戦略不全企業をあぶりだしている。3つの指標の細かい話は述べないが、それなりの納得性はある。それでは戦略不全とは何か?それを明らかにするために、著者は戦略不全企業の正反対にいる優良企業(彼は単純に「対照企業」と呼んでいる)も同様に3つの指標からあぶりだし、それとの比較分析において原因を明らかにせんとしている。他の経営本にありがちな、いかにも著者の恣意的な選定による優良企業ケーススタディではなく、客観的に導出された優良企業、不全企業の比較分析をしているところに大変共感した。
本書の素晴らしいところは、この手の泥臭い分析は下手をすると専門学会誌でしかとりあげにくいようなところを、がんばって一般読者にも理解可能なレベルまで「なんとか」噛み砕いているところである。ここは一般読者に対してもギリギリセーフという感じがある。本書では必要以上に図表を駆使し、読者にわかりやすくしようという努力が垣間見られることに共感を覚えた(ただしいくつかの図表はかなり見づらかったが)。

本書の前半は上述したようなデータハンドリングが紙面を占めている。そして後半が肝心の主題である、戦略不全企業の原因分析であるが、ここで著者は「事業立地」という企業の意思決定の中でも一番根っこにある部分にフォーカスを当て、経営者が肥沃な事業立地を選ぶかどうか、また事業立地が不毛になる前に肥沃なところに「転地できるか」が分かれ目だとしている。またさらにこれを深堀して、ではなぜ戦略不全企業の経営者はこれができないのか?という点についても4つの要因を掲げているなど、とにかく最後の最後まで綿密な分析を続けているという点で感服した。4つの要因のうち1つは精神論的な感もあり若干無理も感じたが、本書はぜひ日本企業の経営層の方々に読んでもらいたい本である。

余談であるが、本書を読んで「事業立地の選択と転地」という概念は企業だけでなく国家や個人にもあてはまると感じた。優れた人ならば仮に戦略不全企業に入社してしまって、その企業が一向に転地する気配がないならば、自分自身を「転地」させてしまうだろう。また国家を見ても、欧州で復興を遂げているような国々などはおしなべて不毛になってしまった自国の主要産業を「転地」させることに成功しているように思える。本書、読みとおすのは大変だが一読の価値は十分ある。
このレビューは参考になりましたか?
46 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
データ整理の緻密さは評価、敬服するが、結論はいただけない。経営学ではなく
産業論なのか。理由は下記の通り。
1)現在の戦略不全の原因を数十年前の戦略転換ミスに帰するナンセンス。
2)優良企業の立地は処方薬、電気工事の分野。電気工事の大株主は電力系で
 あることを一切書かず。医薬や電力は完全な規制産業。
3)上記論理から推測すると、現代日本企業の経営者は50年後の将来を正確に
 予測し、規制産業に転地すべき、となる。
4)10年後の予想もままならないことは、10年前を振り返って、現在の状況を
 予測できたかどうか考えれば見当がつく。
5)今後は、経営者の直観力が研究課題というが、その分野の研究は既に
 日本でもかなり蓄積されており、著者が初めて発見したかのような描写は
 疑問。
6)日本企業の利益率の低さは、戦略不全の証拠なのか。株主圧力にさらされ
 短期利益を追い求める欧米企業とは一線を画して別指標で説明すべき。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By amz292
形式:単行本
千社を超える日本企業の財務データから戦略の真髄を事業立地の決定・転地(すなわちWhere to competeの見極め)と看破した名著です。「組織の重さ」ぶりの、きわめて実証的な経営書でした。次は、「事業立地」という切りわけについて精緻化を図って頂ければと思います。

自分なりに要点をまとめておきます:事業立地を選ぶ/移すこと(Where to compete)が戦略の要諦でありますが、このスタディで指標としてトラッキングしたインフレーター調整後の実質利益を40年を超えて更新し続けることは極めて難業なのは、経営者の任期・寿命の限界と事業立地の沈下(ライフサイクル)という要素が重なりあうからです。さらに、不毛な立地を選ぶと、後に転地をするのは顧客/技術/チャネルへのオーバーコミットが生じるのと旧来のビジネスシステム/組織(How to compete)の慣性との闘いにエネルギーを要するため困難になります。その中でも、転地を成し遂げるためには、自立的な経営基盤を前提として、10年以上の長い任期の社長/会長による継続的コミットメント、経営者のマンデート/使命感、経営者の経営能力(知性/感性/野性)といった条件をみたすことが必要です。

さらに現代の競争を、アメリカの創業経営者 v.s. 日本の専門経営者(80年代の競争はこの逆)と見ているのは産業史観としてでなく、経営者育成という観点からも面白く、日本において創業経営者層が増える環境とはどのようなものか、日本の専門経営者層のレベルを上げるために如何に経営体験を積ませるか、経営者が管理者の下では育たない中で一度断ち切れた循環を再生することはできるか、といった経営を志向するものとして考えざるを得ない疑問を投げかけてくれます。
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相関ではなく因果 0 2007/12/13
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