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この問いに対して、ジャーナリズムはつねづね社会党の教条主義や愚かしさを挙げてきた。だが、それだけなのだろうか。社会党指導部が賢くなれば問題は万事解決だったのだろうか。
著者は違う回答を提示する。まず第一に、企業主義社会の成立が、社会民主主義的な福祉国家の可能性を阻害し、それを旗印とする動員を不可能にした。第二に、社会党内部の組織構造が、政策転換を不可能にするようなものであった。党内民主化の名目で、教条的な活動家が現実主義的な議員たちよりも発言力を持つようになっていたのである。
現在では、企業社会の解体によって社会民主主義戦略の可能性が生まれる一方、その環境を活かす政治主体(政党)の形成はこれからの課題だと述べて著者は本書を結ぶ。
以上の乱暴な要約では無粋に見えるが、理論も実証も、ニュアンスに富んだ緻密なものであり、おおむね穏当である(感銘を受けた箇所をここで逐一挙げられないのが残念であるが)。社会党研究(ひいては戦後日本政治の特殊性についての研究)にとって必読の書である。
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