『戦塵外史 二 八の弓、死鳥の矢』です。かつての単行本の文庫版での復刊ですが、書き下ろし一作が加わっています。保存版+書き下ろしを読む、ということでキープしておきたい一冊です。
イラスト担当は、単行本版とは違い、廣岡政樹です。
表題作『八の弓、死鳥の矢』をはじめとした、花田一三六の戦塵外史シリーズはやはり面白いです。大陸を舞台としたシリーズにようやくシリーズ名がついたのも嬉しいです。
簡潔な文章の中で語られる、登場人物の力強さ。
魔法とか特殊な設定とかは無い異世界ファンタジーなのですが、現実の歴史モノよりも遙かにリアルに感じてしまう鮮やかな筆致です。
本書の見所は、やはり書き下ろし『策士の弟子』です。
割と短い話だったので、もっと分量のある話を期待していた向きとしては残念だったのですが、内容としては花田節健在でした。
策士の弟子の、ほろ苦い初黒星……
あとがきにある通り、メイド出現率の高いソフトバンクGA文庫というレーベルですが、メイド服を着ていないメイドであるところのリディスに、イラストを含めて注目です。
未刊行の短編も、ぜひ出してほしいです。書き下ろしもつけてほしいです。