何かのテレビで写真家ジェイムズ・ナクトウェイを知った頃、たまたまこのDVDがあることを知って入手した。世界中を飛び回って報道写真を撮っている同氏だが、主なテーマは戦場であったり、貧困であったりする。
DVDは、ヨーロッパ辺りのテレビ局が手掛けたドキュメンタリー番組のように、淡々とジェイムズ・ナクトウェイの仕事振りを追い、本人や、長く一緒に仕事をした人達、同業者のインタビューが入る。冷徹な眼でレンズを通して写した真実を世界に伝えようとする、ナクトウェイ氏の仕事振りが乗り移ったような造りの記録フィルムである…
DVDの普及は、貴重な映像を記録したものが手軽に入手出来るという状況をもたらしたと思うが、これはそうした恩恵を実感させてくれる1本であった。フィルムの冒頭に「写真が良くないとすれば、それは十分に近寄っていないからだ」という、かのロバート・キャパが言ったという言葉が引かれている。ナクトウェイ氏はこれを忠実に実行するように、戦場や、身近な人々の死で日常が叩き壊された最中に居る人々などを撮り続けている。彼が活動してきた過去25年程というものがどういうものであったのか、深く考えさせられる。こうした貴重なフィルムは、多くの人の目に触れて欲しいと思う…