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『おくりびと』の対抗馬として注目を集めた涙の感動作が、劇場公開時にカットされたシーンを収録した完全版で登場

2006年冬のある夜、とあるバーで。
映画監督のアリを呼び出した旧友が、夜毎悩まされる悪夢のことを打ち明け始めた。
26匹の猛り狂った犬の夢。
それは、自分たちが従軍した82年のイスラエル軍のレバノン侵攻の後遺症なのだろうか。
アリは突然気付く…
「自分には、当時の記憶がまったくない…」
ふいに直面した謎に興味をそそられて、世界中に散らばっている戦友たちを訪れ取材しようと決意するアリ。
失われた記憶、自分自身の真実を見つけなければならない。
そして、自らの内へ深く深く入っていくうちに、彼の記憶はシュールレアルなイメージとなって這い出してきた…。
メイキング
監督インタビュー
※特典内容は変更する場合があります。予めご了承ください。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
内省的な戦争アニメ,
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レビュー対象商品: 戦場でワルツを 完全版 [DVD] (DVD)
パレスチナ問題についてほとんど大枠でしか分かっていない。先日、ユーゴスラビアで起きた殺戮についての番組をテレビで見た。 昨日はたまたま「カティンの森」というポーランドの将校がソ連軍に虐殺された事件を描いた映画を見た。 時と場所は違うが、数え上げればきりがないくらいに人間が人間に対して残酷なことを繰り返してきたのだな、と改めて思う。 虐殺の日の記憶が抜け落ちた主人公が、当時近くにいたはずの人間を訪ねて回るというのがこの映画のストーリーである。注目すべき所は、登場人物たちが交わす一つ一つの会話がものすごくリアルに感じられる点だ。戦後、それぞれの生活を送っている男たちのそれぞれの顔や語り口が極めて丁寧に描かれていると感じられる。中東ブームに乗って「豆コロッケ」を売りまくった男や、罪悪感に耐えきれず遺族と距離を置くようになった男、戦時中に過激な行動に出て銃を乱射した男は今でも過激なままだ。ほとんど同じような言葉がイラクから戻ったアメリカ兵の口からも聞けそうだし、この線で行くと、それぞれの男たちが戦争という狂気の場でそれぞれの振る舞いをした。それが戦争だ、と言っているようにも受け取れる。アニメーションぽくリズミカルに爆撃したり、音楽に合わせて住宅地を砲撃したりしているシーンについてよく考えてみると、描き方があまりにも軽くないか? と疑問に思ったりもするが、実際そういう気分で行われた部分もあるかも知れないと思いもする。 ラストシーンに本物の映像が映され戦争の痛ましさを見せつけられるが、この映画自体がアニメーションで作られていることにより、いっそう心の奥に入り込みやすく、より内省的になっているのだと、評価したい。
30 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
映像作品としては素晴らしいが・・・,
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レビュー対象商品: 戦場でワルツを 完全版 [DVD] (DVD)
ほかの方のおっしゃっている通りで、映像作品としては文句なく素晴らしい。アニメの手法として新しいし、表現する内容にもぴったりと合っている。音楽のバリエーションと映像とのマッチングもスゴクいい。映像作品としては五★にプラスあげてもいいくらい。ただし、パレスチナ側から見ると大いに不満になってしまう。あの虐殺はノスタルジーで済まされるものではない、以後も今まで同様のことが何度も何度も繰り返されている。また、パレスチナ側の「顔」はまったく見られない・・・と文句だらけになるのはしょーがないだろうなあ。 「戦争は悪い」・・・そういう認識は正しいし、そう思うべきなのだろうが・・・それだけのティピカルなものとして処理されてしまうと、パレスチナ側としてはとてもツライ。 でも、きっかけとしていただけるならば・・・と思う。 なんでイスラエルがレバノンに侵攻したのか、なぜパレスチナ人がレバノンの難民キャンプにいるのか、それを知って見ていただけるとなにより。簡単に言うと、シャロンがPLOの追い出しを計ってレバノンに侵攻した。パレスチナ難民はパレスチナから追い出されて仕方なく難民キャンプにいた・・・それなのにパレスチナ人をレバノンから追い出したいシャロンの指示で虐殺に遭った。ということなのだが(虐殺を行うことで、ほかのパレスチナ人もその恐怖で追い立てる。イスラエル建国時からの常套手段。キョーフで煽って追い出し、その後に土地を占有する)・・・。また、パレスチナ側は少年でもなんでもテロリスト、みたいな認識をされるのは本当に困る。ほとんどの人は戦士ではなく、フツーの人だということ(当たり前だけど)をぜひ知っていただきたい。 そして、こういうことを繰り返す毎に、イスラエル人の内奥も蝕まれて破壊されていくことも・・・
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
永遠に続く歴史なんて無い,
By 昆論 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 戦場でワルツを 完全版 [DVD] (DVD)
村上春樹がエルサレム賞受賞で「壁と卵」のスピーチをした時、ユダヤ人の側から大きな拍手が起きた。広河隆一監督の「NAKBA」の中でイスラエルによるパレスチナ人虐殺を調査し追求したのはユダヤ人の方々だった。人々はそれぞれの属する集団の歴史を背負い、その中で盲目的に活動することもあるが、その歴史を直視し、その集団のシステムを追求する事もできる。歴史だからといってこれからもずっと続くシステムなんか有り得ない。自らが受けたホロコーストという歴史と自らがやったパレスチナ人に対する虐殺を対比し、彼らが引き受け始めたことに敬意を示したい。「ユダヤの陰謀」などという彼らに対する偏見もそのシステムを助長させているだけだ。今なお続いているこの負のシステムを止めるのは、歴史が永遠に続くということが固定観念であることを見抜くことだ。
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