ここに紹介されているのは、必ずしもすべてが戦争写真にありがちな残酷な写真ではない。だが、それだけに戦場の現実を眼前に突きつけられるのである。体の自由を奪われ、尋問される解放戦線兵士や子どもを連れて逃げる母親が出てきたかと思うと、ペーパーバック片手にのんびりと水浴する米海兵隊員やカードに興じる米軍歩兵部隊の兵士が出てきて、対照的な姿を見せる。やりきれない思いを胸にページをめくると、そこには悲しそうな表情を見せながらベトナムの子どもたちを守る米海兵隊員の姿が現れるのである。そのほかにも、前線への出征前にうずくまる米兵の写真や、おむつ代わりにごみ箱をあてがわれて居眠りする幼い孤児の写真など、胸を締めつけるような写真が、戦争の現実を突きつけてくる。
戦争が終わり、2人が亡くなった今、これらの写真で彼らが何を訴えたかったのか、正確なところはわからない。残されたのは、人々の悲しみの数に比べあまりに少ないモノクロ写真だけである。ベトナム戦争にゆかりのある著名人たちの言葉を参考にしながら、戦争について考えてみたい。(土井英司)
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また、戦場にいる兵士たちの表情からも戦争の悲劇が伝わってきます。
澤田さんの"安全への逃避"、酒井さんの"よりよき頃の夢"には何も説明はいりません。
ただ、見てください。
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