水上悟志氏らしい、非常に面白い作品です。
作者の初単行本作品である「散人左道」と似た世界観を持っています。
人と闇とが同居する世界、仙道を修めた主人公、黒月という師匠、精霊化…。
(主人公の雰囲気はまるで違います。飄々としているどころか殺伐としています。)
戦国時代を舞台に、こうした素材をもう一度練り上げ、洗練させた印象です。
登場人物も魅力的であり、独特の色気を感じさせます。
この巻では、それぞれの登場人物がどのように物事を考えているのか、
どのような世界観なのか、敵対するものは何なのか、など、
話の横軸を丁寧に組み上げています。
この後、話の縦軸がはっきりしてくると、ますます面白くなりそうです。
「惑星のさみだれ」など水上氏の作品が好きな方は是非購入してみてください。
逆に、この作品が気に入った方は他の作品も読んでみてください。
どちらもきっと気に入るはずです。