中世日本の農村におけるさまざまな習俗、戦乱の世を生きるための工夫について、多くの資料にもとづいてわかりやすくかかれています。
戦乱があれば、雑兵が村を脅かすこともあります。村としては領主から「制札」をもらい、その雑兵に対する制裁権を保証されなければ、かってに雑兵を撃退した場合、領主の敵とみなされてしまう。しかし、二つの領国にはさまれた村は、微妙な立場に立たされることになります。
戦時下における牛馬や人、家財の「乱獲り」の凄まじさや人身売買などの悲惨さもさることながら、農民たちも武装したり、独自の山城をつくっていた形跡があるなど、とても興味深い当時の暮らしが生き生きと伝わってきます。
わたしたちのルーツとなる人々がどのようにして「生きて」きたのか、その一端が垣間見られる本でした。