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戦前探偵小説四人集 (論創ミステリ叢書)
 
 

戦前探偵小説四人集 (論創ミステリ叢書) [単行本]

羽志 主水 , 星田 三平 , 米田 三星 , 水上 呂理
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,360 通常配送無料 詳細
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商品の説明

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

羽志 主水
1884(明17)年、長野県生まれ。本名・松橋紋三。東京帝国大学医科卒業。「蝿の肢」(25)が『新青年』に掲載されデビュー。翌年発表の「監獄部屋」が高い評価を得たが、四編で筆を断った。江戸文化に造詣が深く、本名で『江戸市民』(刊行年未詳)を上梓している。1957(昭32)年、歿

水上 呂理
1896(明29)年、福島県生まれ。本名・石川陸一郎。明治大学法科卒業。フロイト精神分析を援用した「精神分析」(28)が『新青年』に掲載されデビューしたが、新聞社勤務が多忙を極め、五編で筆を断った。戦後、化学工業界に転身し、本名で『世界の化学工業』(57)を上梓。1989(平1)年、歿

星田 三平
1913(大2)年、愛媛県生まれ。本名・飯尾傳。松山中学卒業。『新青年』の懸賞探偵小説に、SF探偵小説「せんとらる地球市建設記録」(30)を投じ、第3等に入選してデビュー。『新青年』を中心に、「落下傘嬢殺害事件」(31)「ヱル・ベチヨオ」(32)など、七編を発表。1963(昭38)年、歿

米田 三星
1905(明38)年、奈良県生まれ。本名・庄三郎。大阪帝国大学医学部卒業。在学中に書いた「生きてゐる皮膚」(31)が『新青年』に掲載されてデビュー。同年に「蜘蛛」「告げ口心臓」などの医学ミステリを発表。木々高太郎のデビュー作「網膜脈視症」(34)を読んで創作意欲を失い、四編で筆を断った。2000(平12)年ごろ、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 491ページ
  • 出版社: 論創社 (2011/06)
  • ISBN-10: 4846010651
  • ISBN-13: 978-4846010652
  • 発売日: 2011/06
  • 商品の寸法: 18.8 x 15.4 x 3.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 銀髪伯爵 VINE™ メンバー
無条件で毎回★★★★★の賛辞をしているこの『論創ミステリ叢書』。角川のようなテキスト改竄など一切無く、初出に基づき手間暇かけた作品発掘・校訂・解説に加え上質な製本。
ミステリー界、いや出版界で何らかの賞を受けても全くおかしくない叢書なのだ。
だが本書第50巻を迎え刊行休止、しばしのお別れ。非常に残念でならない。

作品半ダースに満たない幻の作家4人。過去にも徳富蘆花・三遊亭円朝のような「これ誰が読むんだ?」的な変化球があった。
あれはきっとプロパー以外の新規読者を狙ったものだと思うが、今回は御得意様読者向けの変化球。
この中で頭一つ抜けて良いのは小酒井不木の流派にある残酷医学の米田三星。「森下雨村さんと私」も非常に重要な随筆。次に「監獄部屋」「越後獅子」の羽志主水。
水上呂理は木々高太郎に先んじたフロイト指向。
星田三平は脱力ものが好きな人ならいいかも。フィロ・ヴァンスとカポネが闘争する「米国の戦慄」、ボクシングもの「もだん・しんごう」とか何だかなぁ。

マニアックな出版社の宿命か、今回の休止は売上・経営的立直しによるものなのだろう。ならば本巻は同じ変化球でも何故売れる作家にしなかったのかな?
(「諏訪未亡人」「吉祥天女の像」「越中島運転手殺し」「朝から夜中までの彼と彼女」「一九三二年」「三太郎とヘナ子」等を集めて『横溝正史連作集』とか)
採らるるべき作家は守友恒・蒼社廉三・大河内常平などまだまだ数多といる。これだけの規模になってきたから乱歩と久作の巻も欲しい。
(実際彼らの小説はあらかた発掘されており『江戸川乱歩名義代作集』とかなってしまいそうだが)
最近の傾向として『日本SF精神史』とかSF評論に良いものが多いのだから蘭郁二郎南澤十七そして海野十三、この辺のSF系探偵小説に光を当てる時期なのでは?
大下宇陀児のSFものしかり昔から横田順彌氏らが指摘しているではないか。
とにもかくにも、少しでも早い続巻発売を切望する。微かな安心材料として編集サイドが「期を見て是非再開させたい」と言ってくれてるのが救い。

今後暫くは姉妹叢書となるのか「少年探偵小説シリーズ」刊行が予定されている。現在判明しているのは山田風太郎・鮎川哲也・高木彬光・仁木悦子。
でもこれって日下三蔵が数年前からプレゼンしていた企画じゃないの?
少年物に的を絞るのはイイと思う。ただ今のところ戦前作家と作品は候補に挙がってないそうで・・・。
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戦前、探偵小説界にデビューしていながら、諸事情から作品数が少なく、単行本に纏められる程も無かった作家達四人の全作品を一冊に集めたもの。
本職が外科医で掌編三本とSFとしても読めるナンセンスな短編「天佑」を発表しただけの羽志主水、フロイト(作者は誤ってフロイドと書いている)の理論を利用したり医学を用いたりしていたが、五本の短編を書いた後は本業の方で活躍し、戦後は本業を舞台にした短編を一本発表しただけの水上呂理、SF(変格もの)でデビューし商業誌に短編を七本程発表した後、多くの短編を書き貯めていたものの戦災で全て失ってしまったと言う星田三平、医学生時代に医学知識を元にした短編を四本発表した後、軍医として召集され、戦後は内科医として生涯を終えたと言う米田三星。

このうち、特に変わった作品が多かった星田三平氏の未発表作品が全て戦災で焼失してしまった事は惜しい。一体、どんな作品があったのか・・・何しろ実はコミュニストだったアル・カポネが、替え玉を服役させている間に紐育でテロを行おうとし、対するフィロ・ヴァンスがまるで役立たずと言う、突っ込み所満載の怪作「米国の戦慄」をものにした人だけに気になる。
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