この本は戦前の日本で起きた少年犯罪をテーマ別に分けた上で紹介し、それぞれに著者がコメントをつけるような形で書かれています。
とにかく紹介されている事件の数がすさまじくよくぞここまで調べたと驚嘆させられます。
ニホン人は脳がどうのとか教育がどうのとかスピリチュアルとか言ってないで、まず何よりこの本を読むべきです。そして自分の無知さに気付くべきです。
”ちゃんと調べる”という一番基本的なことの大切さをこの本から改めて教わりました。
ただ、惜しむらくは文の書き方でしょうか。
必要以上に読者を挑発するような、あるいは嘲るような箇所が多く見受けられます。
著者自身も、エセ識者がしゃべくり放題で市民は騙されっぱなしという現状に憤りを感じているのでしょう。しかし本として世に出す以上はもっと誠実さを文に込めないと読者に避けられてしまいます。
私達のようにある程度この問題に関心のある人間ならよいでしょうが、本来この本を本当に読むべきは何も知らない人々のはず。しかし何も知らない人がこの文を読んだらどう思うでしょうか。遠まわしに自分まで馬鹿にされているような感じを受けないでしょうか。
世に訴えることがあるならもっと綺麗な文章でまとめるべきと思いました。
本来なら文句無し5つ星をあげたいところですが、あえて厳しく4つにしました。