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戦争論 (講談社学術文庫)
 
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戦争論 (講談社学術文庫) [文庫]

西谷 修
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

第1次・第2次大戦から湾岸戦争まで
20世紀の世界戦争は現代思想をどう変えたか

20世紀の戦争は地球を覆う全面戦争と化し、世界を1つの運命共同体とした。冷戦終結後も湾岸戦争に見られたように、戦争は従来の国家の枠を超えて世界化する。一地域の抗争があらゆる国の利害を絡め、いかなる国をもその局外に立たせないのである。クラウゼヴィッツからバタイユ、レヴィナスへと戦争の思考をたどり、臨界に達した西欧近代の〈黙示録後〉の世界を現代史の時間軸に沿って考察する。

内容(「BOOK」データベースより)

20世紀の戦争は地球を覆う全面戦争と化し、世界を一つの運命共同体とした。冷戦終結後も湾岸戦争に見られたように、戦争は従来の国家の枠を超えて世界化する。一地域の抗争があらゆる国の利害を絡め、いかなる国をもその局外に立たせないのである。クラウゼヴィッツからバタイユ、レヴィナスへと戦争の思考をたどり、臨界に達した西欧近代の「黙示録後」の世界を現代史の時間軸に沿って考察する。

登録情報

  • 文庫: 300ページ
  • 出版社: 講談社 (1998/08)
  • ISBN-10: 4061593420
  • ISBN-13: 978-4061593428
  • 発売日: 1998/08
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By gaki15
形式:文庫|Amazonが確認した購入
一読して「一体何を言いたいのか」が不明のままだった。
著名な学者の名前を挙げ、その論を展開するのはいいが、論そのものの主旨が
全く伝わってこない。「戦争」に関する各種の著作を利用したまさに「ごった煮」で
基本的な著者のスタンスが不明のまま。まるで「出来の悪い書評」を次々に読まされた
ような印象しか無い。

一次大戦以降、戦争がその性格を一変させたことは周知のこと。「国家総力戦」などと
いう表現自体古すぎる。「総力戦」により、非戦闘員が主な被害者になったことは「ヒロシマ」を
考えれば誰にでも引き出せる論。麗々しく語る割には分析が貧弱。
クラウゼウィッツを持ち出し、バタイユを語り、ヘーゲルを引用するが、「だから何なのか?」
カイヨワとクラウゼウィッツの比較は単なる自分の知識の披露でしかない。
面白いのが次のような一見意味ありげな文章。
「ユンガーは戦争を内的体験として生き、バタイユは内的体験を戦争として生きた」
上記のような文章を書いた意味が全く伝わらない。

戦争の「哲学的考察」ならば、ギリシアやローマにまで遡るべきであり、少なくとも
「帝国主義戦争」をしかと説明すべし。 それすらできていない。
笑ったのがフロイトの「死の欲動」。サナトス(タナトス)を真面目に現実の戦争に適応させる
人間はさほどいない。せめて著者にフロムくらいの知性があれば良いのだが、唐突にこの単語が
出た瞬間に笑いがこみ上げた。高校生並みの文章としか思えない。「サナトス」なる概念がいかに
胡乱なものか、「フロイトの最後の足掻き」を知っておろうに・・・・
坂口安吾も意味不明なままに登場する。おまけにラカン(フロイトを持ち上げるので当然だが)も、プラトンも。

バタイユをよく引用しているので、「バタイユの埋め草」として登場しているのかもしれない。

さらに冷戦後の世界を描写しているつもりだろうが、「冷戦の終焉」を「歴史の終焉」と陳腐に解説する。
その「歴史の終焉」への批判を語り「イスラーム諸国の反米意識」にも触れるが、いつのまにかそれが
抽象的な「ようやく訪れた「平和と協調」の世界構造が、実はどのようなものなのかを、見させる」となる。
内容のない文章の典型的表現であろう。

長々と書いたが、本書から得るべきところはほとんどない。自分の「観念的な戦争論」を恭しく飾るために
著名な思想家を持ち出すだけの本。自己満足のための本。

ただ購入する価値はある。「価値のない文章を表現次第では意味ありげに見せることができる」という意味で。
特に、「自分の考えが十分通じない箇所(自分でも理解不能な箇所)では、わかりにくくするために、文章を
なるべく長くして難解な論に見せかける」点は、利用できるかもしれない。

この書で紹介される思想家や哲学者の一覧を作ると面白い。
  「南方窮すと、梵語を論ず」 (← ネットで調べてください)
ちなみに、私は、本書をゴミ箱に入れず、時折読んで苦笑いしている
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戦争思想 2006/5/15
形式:文庫
 本書は筆者が「あとがき」で言及しているように、戦争を一次的な視座――歴史学的、社会学的な分析――から考察したものではなく、二次的な要素――思想――からアプローチした、既刊の「戦争」書籍とは一線を画す斬新奇抜な作品である。『戦争論』で戦争の本性を導き出したクラウゼヴィッツを起源としてバタイユ、レヴィナスなど著名な哲学者の思考を辿りながら多角的な視点で「戦争」を論じている点は非常に興味深い。

 社会主義の瓦解(ソ連の崩壊)によって「歴史の終焉」という言葉が巷を席捲した。しかし、字義通りの意味合いとは違い、そこには重要な論理が隠されている。

 世界はついに「人間」ものとなり、終焉後の世界はいわば「人間の王国」であり、それ以後世界にあらゆる変化が起きようとも、それは「人間の王国」という環界をはみ出すものではなく、そこで人間はつねに主体として振舞い、どんな出来事にも自分の尺度をあてはめ、それを<人間>の領域に回収してしまう(p,209)。

 ここで問題となるのは「人間」とは誰を指すのかということである。これは本書で確認して頂きたいが、「啓蒙思想」や「ポストコロニアリズム」などといった非常に多岐に渡る領域にまで深く関与するものである。

 少々抽象論になってしまったが、先述したように「戦争」を多角的な視点から深く掘り進めた点には非常に熟慮させられる。現代思想に精通していなくても十分に読破できる内容も高評価の理由の一つである。イスラームの叫びが高らかに宣言される時代柄、一般論から考察するのでは不十分であり、そのように困難な問題にもヒントを与えてくれるかもしれない。
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