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戦争童話集 (中公文庫)
 
 

戦争童話集 (中公文庫) [文庫]

野坂 昭如
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

焼跡にはじまる青春の喪失と解放の記憶。戦後を放浪しつづける著者が、戦争の悲惨な極限に生まれえた非現実の愛とその終りを“8月15日”に集約して描く万人のための、鎮魂の童話集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野坂 昭如
昭和5(1930)年、神奈川県鎌倉に生まれ、養子にゆき神戸に育つ。戦災にあい、のち、実家に引き取られる。旧制新潟高校から早稲田大学仏文科に進むが、昭和32年中退。CM作詞家を経て、『エロ事師たち』で作家となる。昭和43年『アメリカひじき・火垂るの墓』で直木賞を受賞。平成9年『同心円』で吉川英治文学賞を、同14年『文壇』で泉鏡花賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 185ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (2003/02)
  • ISBN-10: 4122041651
  • ISBN-13: 978-4122041653
  • 発売日: 2003/02
  • 商品の寸法: 15 x 10.2 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ボーン・ウイナー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
毎年、夏になると野坂昭如原作の悲しいアニメ「火垂の墓」がテレビで放映される。
そこで、このアニメの原作者の作品をなにか読んでみようという気になった。
本書は「昭和20年8月15日」を書き出しとする12編の戦争童話から成り立っている。ただ、第9話「八月の風船」は風船爆弾の話だが、事実をそのまま易しく書いた話なので厳密には童話とは言えないかもしれない。
残り11話は、戦争の不条理、戦争残酷さを抑えた筆致で書いた、大人が読んでも、子供に読み聞かせて良い哀しいお話である。ほとんどの話は、主人公が最期には死んでしまう。しかし、死んでいく彼らや動物たちにも、なぜ自分が死んでいくのか分かっていないところが一層哀れである。
日本の敗戦後、今年で66年目に入る。戦争を知らない世代に是非読んで貰って、戦争の不条理を感じ取って貰いたい。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
野坂さん 2010/8/25
By がい トップ500レビュアー
形式:文庫
野坂さんの戦争ものには、
内に秘めた強い「怒り」が、あると思う。

めそめそした「辛かったんだ・・・」
という感情ではなく、
「冗談じゃねえんだ!!」
という気持ちが。

だからすたれずに読みつがれて行く、
と思いたい。「火垂の墓」も「夏わかば」も
「1945・夏・神戸」も、この短編集も。

「火垂の墓」は独特の文体なので、映画を観て
読もうと思った方は、面食らうと思うので、
この本を最初にお薦めします。

野坂さんはすごいよ・・・。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By H.Y2.
形式:文庫
この本はすごい。
野坂昭如を見直した本です。
金の星社から出ている「凧になったお母さん」も持っているが、そちらは子供用に字が大きく、漢字には読み仮名が振ってある。でも大人が読む場合、逆に「凧になった〜」の方が迫力ある。一番悲しいのは「年老いた雌狼と女の子の話し」。

満州から避難する日本人たちの一行の中で、幼いキクちゃんがはしかになる。
集団は女、子供が多く、幼い子に移ったら子供は全滅する。リーダー格の老人は置いていけと母親に命令する。母は一人少女と一緒に残ろうとするが、上の兄も8歳と6歳。食料もなく、疲労している二人だけ集団に残すこともできず、ありったけの涙を出して娘を捨てた。キクちゃんが泣いている所に、老いて餌も取れなくなった老狼がやってきて襲おうとするが、キクちゃんが飼っていた犬のベルと間違えて、寄ってくるので面食らう。「ベル、お母さんたちはどこ行っちゃったの?」。キクちゃんは母親に持たせられた金平糖を狼にあげる。老いた狼は若かった頃の自分の子供たちを思い出し、前足でかかえこみ、なめてやりました。キクちゃんは夜になるとお母さんを呼んで泣くのだけれど、狼が涙をなめてやるとくすぐったがって身もだえする。狼はキクちゃんを人間のところまで連れて行ってやろうと決めました。熱が出て歩けなくなったキクちゃんを自分の背中に掴まらせ、それもできなくなると歯の欠けた口で引っ張る。引きずらないように首に力をこめて。そして村に恐る恐る近づいて行ったとき、「おい、狼が子供をさらっているぞ」という人間に鉄砲で打たれてしまう。駆けつけた人は冷たくなっていたキクちゃんの体に傷一つないのを不思議がり、埋める。狼は、野ざらしになって骨になってもキクちゃんを守るようにお墓から離れませんでした。

戦争を知らない人が増えていく現在、ぜひとも読んで欲しい本です。
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