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戦争プロパガンダ 10の法則
 
 

戦争プロパガンダ 10の法則 [単行本]

アンヌ・モレリ , Anne Morelli , 永田 千奈
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)

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   東京裁判でただ1人、日本無罪論を展開したインド人のラダ・ビノード・パール判事は、パワーポリティクスの世界では「戦争は犯罪」ではないと言ったが、本書の著者アンヌ・モレリに言わせれば、戦争は犯罪どころかいつだって「正義」なのだ。

   あのヒトラーだって「虐げられているドイツ民族を救う」ために、ポーランドに侵攻した。ゲーリングは1939年8月、ライン・メタルの労働者にこう言っている。「ドイツは戦争を望んではいない。たが、欧州を戦火にまきこもうとする者があれば、われわれドイツは防衛のために立ち上がるだろう」

   1910年代、自国政府の戦争プロパガンダを批判し続けたイギリスの政治家、アーサー・ポンソンビー(1871-1946)によれば、イギリス政府は国民に「義憤、恐怖、憎悪を吹き込み、愛国心を煽り、多くの志願兵をかき集めるため、『嘘』をつくりあげ、広めた」。彼は労働党議員だったが、イギリスの参戦に反対して労働党を脱退、イギリスの外交政策を監視する超党派の組織を作って「戦時の嘘」(1928年出版の著書)を暴き続けた。この活動から導き出されたのが、戦争プロパガンダの基本的メカニズムを読み解く10項目の「法則」である。

   一国の政府が戦争を準備するときは、まず「われわれは戦争をしたくない」「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」ことを国民に訴え、「敵の指導者は悪魔のような人間」であることを信じ込ませる。そして、「われわれの戦争」は領土的野心によるものでなく、「自由」と「民主主義」を守るための「聖戦」であることを、芸術家、思想家、小説家、知識人、およそ文化の担い手とされている人々を動員して、国民の脳裏に焼き付け、最後には「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」というファナティックな信仰心を抱かせる。

   モレリは、この「衝撃的」法則を用いて、2つの大戦から湾岸戦争、NATOのコソボ爆撃、アメリカのアフガニスタン空爆までの嘘をあぶり出している。なるほど「善玉」も「悪玉」もよくぞうまい嘘を考えつくものだ、と感服するほど呆れ果て、やがてウソ寒くなる本である。(伊藤延司)

出版社/著者からの内容紹介

第一次大戦からアフガン空爆まで、われわれは政府発表やメディアにいかに騙されたか。気鋭の歴史家が戦争当事国による世論操作・正義捏造の過程を浮き彫りにする。

われわれはこうして騙された――

第一次大戦から冷戦、湾岸戦争、ユーゴ空爆、アフガン空爆まで、あらゆる戦争において共通する法則がある。それは、自国の戦闘を正当化し、世論を操作するプロパガンダの法則だ。
「今回の報復はやむをえない」
「ビンラディンは悪魔のようなやつだ」
「われわれは自由と平和を守るために戦う」
・・・・・正義はこうして作られる。

これまでに戦争当事国がメディアと結託して流した「嘘」を分析、歴史のなかでくり返されてきた情報操作の手口、正義が捏造される過程を浮き彫りにする。ブリュッセル大学で教鞭をとる気鋭の歴史学者が読み解く、戦争プロパガンダの真実。

登録情報

  • 単行本: 212ページ
  • 出版社: 草思社 (2002/03)
  • ISBN-10: 4794211295
  • ISBN-13: 978-4794211293
  • 発売日: 2002/03
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 鈴木純一 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
第一次世界大戦中のプロパガンダを分析し,プロパガンダが10項目の法則に集約できるとしたアーサー・ポンソビー著「戦時の嘘」(1929年出版)に基づいて,最近の戦争プロパガンダを説明している.同じ10法則に従って第二次大戦,コソボ紛争,ユーゴ紛争,湾岸戦争で展開されたプロパガンダを分析・紹介.20世紀初頭に出版された法則が現在でも(アフガン戦争やイラク戦争にも)十分に当てはまることに驚くと同時に,当時このような本を出版したポンソビー氏の勇気にも目を見張るものがある.戦争のプロパガンダを具体的に理解,確認できるという点でプロパガンダ入門あるいは教科書的な用途として有効.
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 法則が書かれていないので、挙げておく。

 ☆われわれは、戦争をしたくない

 ☆しかし敵側が、一方的に戦争を望んだ

 ☆敵の指導者は、悪魔のような人間だ

 ☆われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う

 ☆われわれも謝って犠牲を出すことがある。 だが敵はわざと残虐行為におよんでいる

 ☆敵は卑劣な兵器や戦略を用いている

 ☆われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大

 ☆芸術家や知識人も正義の戦いを支持している

 ☆われわれの大義は神聖なものである

 ☆この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である

 人類は、攻撃の正当化を、様々な手段を用いて行ってきた。
 今ではメディアがその役割を担っている。
 果たして今、私たちにメディアの論を解釈し、真実を見抜く力はあるだろうか?

 戦争は、多くの場合、経済効果を伴う、地政学的な征服欲があってこそ起こり、武力・攻撃速度の優越性を根拠とし、早期に確実に勝利できると踏んだ側が仕掛ける。
 しかし、その目的が国民に知らされることはなく、独立・名誉・自由・生命を護る為と、すり替えられる。
 (どこかで聞いた科白だろうが)侵略のためではなく、防衛のためだとして。
 これを本書は、読者に突きつける。

 平和は作る努力を続けなければ、消失していく。
 それと共に、騙されない眼を持ち続ける努力も、続けなければならない。
 
 
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
最近は「メディアリテラシー」という言葉が知られるようになった。その意味は「市民がメディアを社会的文脈でクリティカルに分析し、評価し、メディアにアクセスし、多様な形態でコミュニケーションを創りだす力をさす。また、そのような力の獲得をめざす取り組みもメディア・リテラシーという」(鈴木みどり氏著書より)
そして、プロパガンダは「宣伝・吹聴・プロ」(広辞苑第4版)だが、ちらかというと「アジテーション」(1)そそのかすこと。扇動。(2)社会運動で、演説などによって大衆の感情や情緒に訴え、大衆の無定形な不満を行動に組織すること、の意味の方が近いであろう。
是非、プロパガンダの入門書として一度は読んでおくといいと思う。歴史の見方もプロパガンダを通して考察すると、新しい発見ができるはずだ。
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最近のカスタマーレビュー
ポンソンビー卿の『戦時の嘘』の敷衍
章の見出しがそのまま法則になっている。「'@われわれは戦争をしたくない」「'Aしかし敵側が一方的に戦争を望んだ」「'B敵の指導者は悪魔のような人間だ」「'Cわれわ... 続きを読む
投稿日: 27日前 投稿者: 読書散歩
「国家が論じる正義とは何か?」と考えさせられる本
... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: Makoto Ichikawa
ダヴィストック洗脳研究所と併読する為の本。
戦争その他、政局等に於いて、... 続きを読む
投稿日: 2009/8/24 投稿者: 猫のきみまろ爺さんの読書感想文
勝てば官軍、でも対外向けは?
911テロ直後からはじまったイスラム文化圏との戦いについてのアンチテーゼである。当時のヨーロッパで、狂信的にアンチイスラムの雰囲気が進んだが、それは騙されているも... 続きを読む
投稿日: 2009/8/6 投稿者: nobu2002
目次を見れば十分
言っていることは図星で、この法則を知っておくことはとても大切だはと思うんですが、目次を読めば、もう後は読む必要がないです。
投稿日: 2003/4/1 投稿者: うらやま
プロパガンダってなーに?という人にこそ
プロパガンダは、その目的からして、大多数の人々、つまりわたしたち国民に真意を伝えることはありません。毎日、毎日、メディアは誰に何を伝えているのでしょう?そこには、... 続きを読む
投稿日: 2003/2/28 投稿者: finrei
中身が・・・
はっきりいってつまらない。
中身はひたすら具体例が並べてあるだけ。もくじで各章のタイトルを読めば十分。しかも、だれでも想像のつく「法則」ばかり・・・。
投稿日: 2003/2/28 投稿者: 浪
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