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戦争は女の顔をしていない
 
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戦争は女の顔をしていない [単行本]

スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ , 三浦 みどり
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

封印されてきたソ連の従軍女性たちの声を聞けば、現代史のなかにひそむ悪魔の顔が見えてくる。衝撃のインタビュー集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

アレクシエーヴィチ,スヴェトラーナ
1948年、母の故郷ウクライナに生まれたのち父の故郷ベラルーシに移り住む。国立ベラルーシ大学ジャーナリズム学部を卒業後、地元の新聞社などではたらいたあとジャーナリストとして独立し、第一作の『戦争は女の顔をしていない』以来、一貫して人びとの心の声や小さな記憶を集めて伝えるドキュメンタリーを書きつづけている。現在はドイツ在住。毎年世界のすぐれたジャーナリストを対象におくられるユリシーズ賞の選考委員もつとめている

三浦 みどり
ロシア語通訳・翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 385ページ
  • 出版社: 群像社 (2008/07)
  • ISBN-10: 4903619109
  • ISBN-13: 978-4903619101
  • 発売日: 2008/07
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
29 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By やん
形式:単行本
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが最初に書き、検閲、改稿を重ねた「ソヴィエト女性軍人の戦争体験集」

短い物では2行ほどの物から、長い物では数ページに渡るインタビューをまとめた物。
対象は多岐に渡り、将校、下士官、兵、パルチザン、軍属。
職種は歩兵、砲兵、高射砲兵、戦車兵、航空搭乗員、狙撃兵、整備兵、通信兵、軍医、看護婦、工兵など。

本書の特徴として戦争の推移についてほとんど書かれていないと言うことが挙げられる。
例え書かれていても「ベルリンに入った」とか「ヴォロネジでくい止めた」とかわずかな物だけ。
それでも本書の価値が落ちることは全くない。

ここに書かれているのは個人の物語。 感情と記憶の物語。
だがジグソーパズルのピースが集まって模様が浮かび上がってくるように、読み進めると見えてくる物がある。
また個人の物語故にいくつも自分の胸に深く響く物がある。
国家として歴史に記された部分と個人として持っていた部分の差違を見ることができる。

自分の例でを言えば、
戦争中は男として扱われ、月経が止まり、「もう女に戻れないかと思った」という事を話した独身女性。 男性下着しか支給されず、死ぬよりもその後その下着を見られるのが嫌だったと言う人の話がどうにも重く残った。

右翼とか左翼とか、歴史が好きとか嫌いとか、そういった物にかかわらずぜひ読んで欲しい本。
このレビューは参考になりましたか?
25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
従軍女性たちが戦地で、何を見、何を感じていたか。本書では、若すぎた彼女たちがまだ戦争というものをうまく実感できずに、今までの幸せだった日常をつい持ち込んでしまう、という場面に何度も出会う。
名狙撃兵のサーシャは、赤いマフラーがお気に入りだった。雪の上でマフラーは目立ちすぎ、敵の狙撃兵との一騎打ちで殺されてしまう。また地下活動家のマリアは、降下部隊の襲撃にあった時、ハイヒールを手に持って裸足で逃げた。とてもきれいなハイヒールだったから、惜しかったと語る。通信兵のニーナは初めての戦いの時、近くで何が起こっているのか見たくて装甲壁から頭を出していて、将校から突き飛ばされる。「殺されるぞ」と言われて、私を殺す?まだ来たばかりなのに!と思ったいう。
暴力に関わりなく生きてきた人間が、突然巨大な暴力のただ中に投げ込まれてしまったときの、とまどいや驚きやおびえが、自分の言葉で綴られ、なによりも説得力を持つ。是非、多くの方に読んで頂きたい一冊。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By F-plant
形式:単行本
かつて ソビエト連邦という大きな国があった。
その国の背景は日本とはまるで違う。

寒冷な大地の元、社会主義を標榜したその大国は、
戦争には勝利したが 今はもうない。

隣国との緊張する国境線。
その緊迫感は、そこに住む住人全体の問題でもあったのだろう…

戦争がはじまると、まず大人の男がいなくなる。
次に男がいなくなる。

男の姿が見えなくなって、次に戦線に行かざるを得ないのが若い女性たちであった。
当然 志願兵も多い。

戦争は国家間の争いはもとより、
本音と建前の戦いでもある。

彼女たちを戦争へ導いたのが何だったのか。
そして、そこで得たもの失ったもの…

ここにも今になってやっと出てくることの出来た、本音の戦争の記録がある。

真実も大事だが、本音も大事である。
それは当事者が生きている間にしか知ることが出来ない個人的な所有物だから…

本書は、著者によるねばり強い取材の末、今までひた隠しにされてきた「女たち」の戦争の話である。

そこは女性ならではの苦しみ、悲しみに溢れている。
戦争を体験した彼女たちには次の戦いがあった。

従軍手帳を捨て、その経験を隠さなければならなかった、終戦後の戦い。
戦争には勝利したが、この、次の戦いに敗れた女性たちは数多いことだろう…

戦線へ出ざるを得なかった女性たちの「戦争」。
これは歴史の闇に消してはいけない戦争のいち側面である。

本文より引用

褒章だって身に付けないでいた。
男の人たちは付けていたけど、女の人たちは付けなかった。
男たちは戦争に勝ち、英雄になり、理想の花婿になった。
でも女たちに向けられた眼は全く違っていた。
私たちの勝利は取り上げられてしまったの。
〈普通の女性の幸せ〉とかいうものにこっそりすり替えられてしまった。
男たちは勝利を分かち合ってくれなかった。
悔しかった。理解できなかった。
前線では男たちの態度はみごとだった。
いつでもかばって大事にしてくれた。
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