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35 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人生と共に,
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レビュー対象商品: 戦争と平和〈1〉 (新潮文庫) (文庫)
初めて読んだのは大学に入ったばかりの頃。それ以来何度読み返していることか。その度に感動して、生きることの厳しさと、人間愛を感じます。誰かを愛することで、人は辛い人生を生きていけるのだと、教えられるようです。私の一番好きな本です。今流行の「泣ける本」も良いでしょうが、ぜひこのスケールの大きな物語で感動の涙を流して欲しいものです。ロシア人の名前が覚えにくいので、はじめはページを行きつ戻りつのんびりと読めば、そのうち眠ることも忘れます(若い人は)。そして、きっと人生の友、或いは師となって読者を励ましつ続けてくれる、そんな大傑作だと思います。
30 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
トルストイ最高傑作,
By 理系の文系 (東京都江東区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 戦争と平和〈1〉 (新潮文庫) (文庫)
トルストイとドストエフスキーの違いは何か?それはトルストイが物語に「広がり」を求めたのに対し、ドストエフスキーは物語に「深さ」を求めた点だろう。広がりと言う点で「戦争と平和」はトルストイの作品としては最高のものだろう。ロシアを舞台に描かれるナポレオンの全盛の時代、英雄ナポレオンに対してロシアの人々はどのような感情を持っていたのか?作品中に、その答えは溢れている。 よく戦争と平和は登場人物が多すぎる作品だ、ということを聞くことがあるが、本を読み進めていけばさほど気にはならない。舞台があちこち跳んだりはするものの、そのうち(一巻の半分ぐらいまでこれば・・・)本の世界観になれるだろう。そうなってしまえばスラスラと読めてしまう。 トルストイの述べた英雄論「歴史上の偉大な英雄達は、民衆の代弁者に過ぎない」果たしてこの本を読み終えた人達が、これをどのようにとらえるのか?非常に興味深い作品だった。
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
情念の力,
By bluepasta (Brooklyn, NY USA) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 戦争と平和〈1〉 (新潮文庫) (文庫)
1812年のナポレオンによるモスクワ進入の史実を中心に、18世紀初頭の激動のヨーロッパを解釈しようとする試みが本書ではないでしょうか? 同じキリスト教徒であるヨーロッパ人が、血で血を洗う戦争になぜ明け暮れたのか、トルストイのそんな問題意識が執筆のきっかけになっているように思われます。この本には、きらきらと光る人間観察の断片が、ただただ無尽に、満遍なく散りばめられています。それに比べると、現代の小説(一般化しすぎていることを了解しつつ)は、たった一つの断片をモチーフに、ストーリーを成立させているケースが多いように思います。物語の書きかたの手法が変わってきているのでしょう、2時間のうちに何か分かりやすいメッセージをこめなければならない映画の文法と重なる部分があるのかもしれません。俗に大作といわれる作品と、現代の小説の大きな違いは、そんなところにもあるなどと考えさせられました。 歴史小説としても素晴らしい内容ですが、それ以上に、平時と、戦時つまり極限状態における、人間のプライオリティの変化や、登場人物一人ひとりの善悪の二面性など、複雑な人間心理に達しているという意味で、この小説は普遍性を獲得しています。状況によって、善にも悪にも、強くも弱くもなる個々人の長所と短所をみごとに描いていきます。そしてトルストイは、人びとのなかにある、理屈の介在しない情念(パッション)に注目し、その圧倒的な力を何よりも評価します。 全編を通して、トルストイはナポレオンという個人の情念に歴史の流れを見る歴史家の視点を批判し、始まった戦争がそれ自体で生命力をもって、その望む方向性に転がっていくスピードを描きます。それは、「必然」と「自由」という背反する二つの力を見つめ、そのバランスの上に成立する歴史・人間の営みを俯瞰できる、稀代の小説家トルストイならではのものでしょう。4冊と長いですが、読みにくくはないです。
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