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30 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
泣いて笑って感心しました,
By
レビュー対象商品: 戦争が遺したもの (単行本)
聞き手のひとりである小熊さんの著書のタイトルになぞらえれば、「民主」について考えるうちに「愛国心」が湧いてくるような、 中身の濃い本です。なぜ「愛国心」なのか?だって話し手も聞き手も すごいんだもの。鶴見さんは聡明で博覧強記にして倫理を忘れずうそを つかず。聞き手のふたりは、遠慮会釈もなく苛烈な質問を連発するように 見えて、実は鶴見さんに対する敬愛の念は深いことを言葉の端々に それにしても感動するのは、鶴見さんが病床に見舞ったときの金芝河の言葉です。魂に届くひとことを、是非本書でお確かめください。
24 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
緊張感に充ちた出色の対談,
By 白頭 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 戦争が遺したもの (単行本)
鶴見俊輔が立ち会った状況や振る舞いについて、小熊英二も上野千鶴子も妥協のないツッコミをみせていて緊張感のある面白い対談となっている。 「民主と愛国」でみせた小熊のの周到な史料の読み込み、その作業で到達し える再構築と見通しは、実際にその状況を生き感じてきた実感にどこまで 迫ることができるのか?そんな面白みもある。 やや整理を急ぎすぎる小熊の若さを上野が諭すシーンなど「愛情」にあふれ 場面もあり、緊張感の中にも「血の通った対話」を感じる。 状況での立ち位置はさておき、鶴見俊輔の心根が意外と吉本隆明にあい通ず るものがあるのが面白い。実にしなやかな運動神経をもっているように思え 今まで抱いていたイメージが少し変わったのは事実。 鶴見がハーバードでホワイトヘッドの最晩年の講義を聴講していた、という のを初めて知った。対談中要所で鶴見の口から語られる「大事なことは漠然 としかものなんだ」という思想は、おそらくホワイトヘッドの抱握論の影響 を受けてるのでせうね(多分ですが・・・)。ホワイトヘッドは単なる平和 論者でも暴力否定論でもない「しなやかさ」をもっていたという。通じるも のを感じます。
35 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
名企画。,
By
レビュー対象商品: 戦争が遺したもの (単行本)
鶴見俊輔と上野千鶴子、そして小熊英二の座談である。これだけをとってみても面白くないはずがない。実際巻を擱く能わざる一冊であった。「民主と愛国」の読者であれば、「心情」というキーワードに対して否が応でも敏感にならざるをえない。これに対し、「思想の科学」の鶴見が、何を語るのか。そして、従軍慰安婦の「戦後処理」-国民基金をめぐる顛末についての、上野による鶴見への容赦ない追及。 語るべき事が語られ、そして馴れ合いもせず。時折あるコミュニケーションの「交通事故」に、読みながらスリリングな思いをする。さらに、幕間に設けられた雑談の場(ポイント数を下げているのがこれまた心憎い)は、緊張に満ちた会話の間の格好の「ダレ場」として機能している。
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