登録情報
|
見えて、実は鶴見さんに対する敬愛の念は深いことを言葉の端々に
滲ませます。
こんなにすごい人たちと同じ言語を使い、ほぼ同じ時代を生きられるのは
幸福だ。そんな気持ちがふつふつと湧き上がるとき、それを「愛国心」と
呼んでも、著者たちはめくじらを立てたりしないでしょう。
それにしても感動するのは、鶴見さんが病床に見舞ったときの金芝河の言葉です。魂に届くひとことを、是非本書でお確かめください。
「民主と愛国」の読者であれば、「心情」というキーワードに対して否が応でも敏感にならざるをえない。これに対し、「思想の科学」の鶴見が、何を語るのか。そして、従軍慰安婦の「戦後処理」-国民基金をめぐる顛末についての、上野による鶴見への容赦ない追及。
語るべき事が語られ、そして馴れ合いもせず。時折あるコミュニケーションの「交通事故」に、読みながらスリリングな思いをする。さらに、幕間に設けられた雑談の場(ポイント数を下げているのがこれまた心憎い)は、緊張に満ちた会話の間の格好の「ダレ場」として機能している。
2004年上半期の収穫と呼ぶに相応しい一冊。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|