世界観の外枠がようやく見えてきた。そんな気がする。
伝説的「本」屋、ラスコール・オセロ。その存在が敵対組織、神溺教団の秘密を暴く鍵であるとにらんだ武装司書ミレポックは、館長代理ハミュッツの決定にそむき、休暇をとってその正体を探ることにする。武装司書にとっても、教団にとっても禁忌であるラスコールが守る秘密とは…
真人とは何か、天国とは何か、バントーラ図書館上層部と教団の関係は、そもそもなぜ「本」が作られるのか?そんな謎の一端が読者に対して開示される一方で、ラスコールを追うミレポックとアルメ、二人の少女が自分自身を理解していく…
幸せの実現を他人に託して生きるもの、幸せに至ることによって幸せを無くしたもの、幸せを公平に分配しようとするもの。この世界では幸せが「本」に仮託されている。
二人の少女の物語は一応の終結を見たが、代わりに物語を閉じさせる謎が提示された。この謎が背負っているものは世界の秩序か、それとも悪夢なのか。