ラブコメディだが、今の米作品に比べ、ほのぼのした、雰囲気があり、粋な人もいる。古き良き、アメリカとその時代に生きる人々と言うところだ。 バス内で、興がのり、皆知らぬどうしで唄を歌いだしたり、踊ったり、またヒッチハイクのシーンは今でも語り草だ。ゲーブル演じる記者ピーターが、自慢気に車を止められると言い、結果はことごとく失敗するシーンは、何度観ても爆笑だ。またピーターが、スクランブルエッグを作るシーン、コルベール演じる、アンドリュース嬢が、シャワーを済ませ、歩いて来た姿を確認してから、卵を割る、温かいのを出そうとの配慮なのかその細やかさが素晴らしく、愛しい。食事シーンでの、ドーナツの浸しかたのレクチャーをする、ピーター。 一つの卵を二人で分け食べる。今の米映画では少なくなったシーンと言える。頑固で調子が良く、いつもお金にピーピーしているが、バイタリティやユーモアがあり、女性には強引で、やや乱暴な態度もするが、そんな裏で、気遣いを見せる、ピーターは、もう完璧!な設定と言える。 この映画は、ひとつひとつのシーンが全て輝いている。 ゲーブルは、コメディは出演は少ないが、素晴らしいコメディセンスだったと思う。 もっとコメディに出演するべきだったと思う。作品は、演出もユーモア、ウィットに富み、温かい。ラストで男女が晴れて夫婦になったシーンも直接キスする、抱きしめるなどの芝居で見せず、お互いを仕切っていた毛布を、とる事で表現した。最初から最後まで、ひとつにつながっている作品だ。 この上質なラブコメディに匹敵する作品は未だにないと言っても過言ではないだろう。