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我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1)
 
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我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1) [文庫]

マルティン・ブーバー , 植田 重雄
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

孤高の宗教哲学者ブーバーによれば、世界は人間のとる態度によって〈われ‐なんじ〉〈われ‐それ〉の二つとなる。現代文明の危機は後者の途方もない支配の結果であって、〈われ〉と〈なんじ〉の全人格的な呼びかけと出会いを通じて人間の全き回復が可能となる。対話的思惟の重要性を通じて人間の在り方を根元的に問うた主著二篇。

登録情報

  • 文庫: 274ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1979/1/16)
  • ISBN-10: 4003365518
  • ISBN-13: 978-4003365519
  • 発売日: 1979/1/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ユダヤ教哲学者ブーバーの代表作。
抽象的かつ詩的な文体なので、なんとなくわかったつもりにはなるが、
腑に落ちた感覚まではなかなか得られない書物である。
翻訳としてはみすず書房版ブーバー著作集のほうがすぐれていると思うが、
値段、入手しやすさから、とりあえずブーバーを読んでみたいという方には
この岩波文庫版がお手軽であろう。

「根源語Urwortが語られることによって、存在の存立が引き起こされる」

僕自身は、このブーバーのテーゼに当初あまり納得がいかなかった。
言葉を発する以前から僕はちゃんと存在してるでしょ、と僕は思っていた。
しかし「僕が存在しているかどうか」と「僕は存在していると言えるかどうか」
とは、似ているようで決定的に違う問いであると最近気がついた。

「僕が存在しているかどうか」という問題は、他の人にどういわれようと、
僕ひとりだけが正解を決められる種類の問題である。たとえば、他の人から、
「君は存在していない」と言われたら、激しく納得がいかない(笑)!!

一方、「僕は存在していると言えるかどうか」という問題は、僕一人ではなく、
他の人にとっても意味をもって考えることのできる問いになっている。

そう考えることがそれほど的外れでないならば、
「”議論可能な”という意味での僕の存在が、言語によって初めて扱えるようになる」
つまり、言葉が存在を創造するということをブーバーは言っていたのかもしれない。
ならば、この小著全体が旧約聖書創世記冒頭の注釈になっているとも言えるだろう。

対人関係論として大きな注目をあびるブーバーだが、その根底には、
自己と他者をめぐるユダヤ的存在論があることを忘れてはならない。
このレビューは参考になりましたか?
37 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ユダヤ神秘主義の流れを汲む作者の代表作。個人的には20世紀最上の哲学書だ。「神秘体験」「宗教的体験」「啓示体験」……こうした表現でもどかしく自覚している何かがある人ならば、この書は生涯の盟友となるはずだ。「我々が啓示として呼んでいる、<今、ここ>に現存するあの永遠の根源現象とは、いったい何であろうか」(P.137)。あるいは、「発語」の不思議さに思い当たる人は少なくないだろう。風景でもいい、動物でもいい、例えば海を見ていて、あなたはその名をまだ知らないかもしれない。言葉の錯乱に陥っていて、絶望の淵を彷徨っていて、言葉がもはや形と音を失っているとき、はじめて呼びかける人のように「う、み…」と発語するとき、奇跡のような心持ちになったことはないだろうか。さらにこの飼い犬と、あるいは愛する者と、「互いに呼びかけ合う」といった特別な体験、ごく一瞬なのだが永遠であるような体験。ブーバーは、これらを「我と汝」の対話的な関係という言い方で表そうとしている。モノに埋没した日常生活の中で、本来の生を見失わない確かな言葉がここにある。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 キェルケゴールが『誘惑者の日記』で示し、『不安の概念』で分析した「利己的愛」と「不安」との関係、及び、その克服策を、この著作は、実践的に示している。「我と汝」との関係とは、相手を自己の目的に奉仕する手段と見ず、それ自体を目的とする関係性のことを言う。「対話」とは、話し合って、相互に理解しあうことではなく、信頼しあい、愛し合うことである。それは、単に人間同士の関係のみならず、動物との間でも成立しうる。ブーバー自身、馬の傍で、しばらく、その馬を見つめていると、自然と涙が流れてきた時の体験を元に、「我と汝」の一例としている。
 全く宗教色を感じさせない内容であり、人間関係に悩む人には、そのあるべき姿を提供するだろう。
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