何とも目を引くタイトルである。このタイトルからだけでは本の内容
が分かりにくいが、本書は、主として糖質を摂りすぎている食生活
が健康に及ぼす危険性に対して警鐘を鳴らしたものである。
本書の理論的基盤は、著者が6年前に出合ったという分子整合栄
養学にとっている。わずか6年間の研究成果のみということを知ると、
穿った見方をすればやや心許ない印象も受けるものの、著者が本書
で説いている内容は分かりやすく伝わってくる。
すなわち、ごはんやパン等の炭水化物や、スイーツ等の糖質の摂り
過ぎをせず、肉や魚や乳製品や卵や大豆製品等のたんぱく質を多く
摂ることが、多くの病気を防ぎ、ストレスにも強くなり、それが仕事にも
好影響を与えるというものである。
このように、食生活への意識を高めてくれるが、やや気になる点が
あることも確かである。
まず、「〜はだめ」といった禁止事項が多く、その割に具体的に何を
どうすればいいかの記述が少ない。そのため、著者が多く例示する
禁止事項を全てクリアして生活するのは不可能である気さえしてし
まうし、場合によっては神経質にさせてしまうかもしれない。
また、健康管理上、糖質の摂り過ぎがよくないことは、著者が提示
するあらゆる症例から分かるのだが、やや「糖質の摂り過ぎ」の一要
素のみに落とし込みすぎている印象も受ける。そのためか、同じ内容
の単純な繰り返しの文言も散見される。
食生活への意識、特に糖質の摂り過ぎへの危機を高めてくれる点で
は説得力のある本である。