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今後の改定の中で適宜、本文を補充していただければありがたい。
本書の著者は,専門として憲法学方法論に取り組んできた方であるので,従前概説書ではあまり取り上げられることがなかった,憲法解釈論にも一節が割かれている(最も,近年発売されたどの概説書でも,この点に一節が割かれるようになりつつあるのだが).
また,基礎法学の最新理論が採用されている.例えば本書の導入部では,国家の主要な任務が1調整問題の解決,2公共財の提供,3人権の保障と明言されている.3はともかく1・2については「法と経済学」の影響が明らかだろう(そもそも本書が「有斐閣」ではなく「新世社」の出版物であることを想起せよ).
「問題点」らしい点は,少ない頁に反比例して法哲学的記述に紙幅を割いているため,制度の詳細説明・他説紹介・判例の詳細な検討等に欠けることと,記述に濃淡が有り過ぎ(?)のため,「淡」の部分は本当に記述が薄い…例えば社会権…ことが挙げられる.
上記の理由で,本書を司法試験や公務員試験の基本書とするのは,あまりお勧めできない.著者自身も「はしがき」で「もう一つの(alternative)教科書となることを目指している」と書いている.
憲法学を勉強するならぜひ読むべき.ただし,芦部・佐藤・戸波先生等の概説書を読んでからでないと,読みこなせないと思う.
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