途中まで読んだ時に、うかつにも描き下ろしの『conversation』を流し読みしてしまいました。
この話しは、暁人が学院で石崎と出会った頃のエピソード。桂木を見つめる暁人の少年らしい真っすぐな眼差しに、
家の事を思いあえて厳しい態度で接する家令と、彼に認められようとひたむきに走り続ける若き当主。そんなありきたりな
図式をその後の展開に思い描いてしまいました。しかし読み進めて予想に反する話しの流れにびっくり!
桂木のあまりの俗物ぶりに目がクラクラしました。利用価値があると見れば誰とでも寝るなり振りかまわないやり口。
美しきダーティーヒーローの誕生です。若いとはいえ暁人は当主です。その主人に対して取引を持ちかける桂木のふてぶてしさ。
この冷たい、キツい表情の奥に何を抱えているのか、なぜそこまで陞爵にこだわるのか、凡人の私にはこの後の展開が
まったく予想できません。桂木の出自にも謎が持ち上がったところ。早く次の巻が読みたい、発売が待ち遠しい!
自国の歴史には興味があるので多少の歴史本は読みますが、一般の物ではまず爵位の事など触れられていません。
底が浅いというコメントの方もいるけれど、その当時の日本経済も含めて私にはとても興味深く読めました。