まず、2つの言葉をを理解せねばならない。「認知行動療法」と「慢性疼痛」である。
「認知行動療法」とは、クライエント(患者)の不適応状態の
行動的、情緒的、認知的な問題を治療標的とし、学習などによって、
不適応な反応を軽減するとともに、適応的な反応を学習させていく治療法である.
対象となるのは不安や落ち込みといった情緒的な問題、
心悸亢進や疼痛といった身体的な問題、不登校や登社拒否をはじめとする生活上の問題など
さまざまである.
認知行動療法では、これらの不適応問題の発生や維持には、個人の予測や判断、
信念や価値観といった考え方(認知)の問題が関連していることが少なくないと考えるのである。
治療においては、情緒や行動に直接的に介入するだけでなく、
情緒や行動に影響を及ぼしている認知的要因を積極的に治療標的として扱う。
それらを適応的な認知へと変容していくことによって、
情緒の安定や行動の修正を効果的に行っていくことを目的としている.
さらに、考え方が変わることによって、気分や行動は変わるということを
クライエント自身が繰り返し経験することを通して、
「自分の考え方を変容していくことによって、不適応な状態をコントロールすることができる」
ということを自覚できるように促していく。
すなわち、認知行動療法とは、セルフコントロールの獲得をねらった治療法なのである。
また「慢性疼痛」は「侵害受容性疼痛」と「神経因性疼痛」に大別される。
「侵害受容性疼痛」には「体性痛」と「内臓痛」があり、
「体性痛」は皮膚のような体表面や筋肉のような深い組織の疼痛受容体によって引き起こされる。
痛みが骨格筋組織で生ずるときは「鈍い痛み」屋「うずき」として認識される。
この痛みは「へとへとになるまでやりすぎる」人に多いと、認知行動療法では考えます。
対表面での痛みは「チクチクするような」「燃えるような」痛みである。
「神経因性疼痛」は(心因性ではないことに注意)「撃たれた」「突き刺された」「焼けた」痛み。
脊柱から腕や臀部、足に伝わる神経に沿って移動するように感じることもある。
こちらには特に認知行動療法が効果的だとされます。
とにかくつらい慢性疼痛の人はさまざまな治療を試みていると思われるが、これに
認知行動療法を持ち酔うとする場合は、認知行動療法の理解と信頼が絶対に必要です。
認知行動療法は精神分析とは違うものではありますが、クライエントとのセッションを
繰り返すという意味では形態が似ており、
いまや、精神分析の効果はほとんど認められていない現在、
その点に留意して考えるひついようがあると思われます。