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感染症は実在しない―構造構成的感染症学
 
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感染症は実在しない―構造構成的感染症学 [単行本]

岩田 健太郎
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

新型インフルエンザは実在しない。生活習慣病もがんも実在しない。そもそも「病気」とは何か?それが「実在しない」と考えることでどのような新たな地平が開けるのか?構造構成主義の立場から、感染症臨床の第一人者があらゆる「病気」の診断・治療の実態を明らかにしながら、「病気」という現象を読み解く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

岩田 健太郎
1971年、島根県に生まれる。島根医科大学卒業後、沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学都市安全研究センターおよび医学研究科教授。専門は、内科全般、感染症など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 246ページ
  • 出版社: 北大路書房 (2009/11)
  • ISBN-10: 4762826960
  • ISBN-13: 978-4762826962
  • 発売日: 2009/11
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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25 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 刺激的な啓蒙書だが、哲学論考にこだわり過ぎのような・・・, 2010/8/15
By 
もくせい - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 感染症は実在しない―構造構成的感染症学 (単行本)
どういう基準をもってある症状を「病気」と呼び、あるいはそれを「健康」と呼び分けるのか。その境目は実は曖昧模糊としており、様々な思惑を持った人々よって恣意的に操作されうるものである。それどころか「病気/非・病気」を線引きするルールはどれほどもっともらしい論拠を持ち出したとしても、厳密に定義しきることは不可能ではないか---

こうした著者の主張はなるほど説得力がありますが、でもだからといって、「病気/健康を厳密に線引きできない」=「病気は実在しない」と結びつけるのはいかがなものでしょう。
引っかかるのは、著者の「実在」というコトバの使い方です。
仮に著者の定義でもって「実在」という概念を援用すれば、
---「国家などというものは実在しない」「男女の違いは実在しない」「目の前にあるコップは本当は実在していない」---
このように、病気に限らず万物は「実在しない」と言えてしまうではありませんか。
なぜなら著者の言う「実在」とは、あらゆる恣意性を免れる絶対的な基準によって、その「存在/非存在」の境目を確定できるもの・・・であり、そして、そんなものはまさしく「実在」しないからです。

ですから本書の「病気は実在しない」なる主張は、著者の「実在」というコトバの定義に従う限り、至極当然の帰結なのであり、それはある種のトートロジーに相違ありません。

思うに、「病気」という硬直化した概念にメスを入れるという着眼点自体は大変面白いですし、広がりを感じるテーマです。
また「病気」のレッテル張りこそが治療の必要などなかった人を「患者」に仕立てあげるのだという、問題提起や考察も大変鋭いものであり、目を開かされます。
著者の鋭い問題提起は、「病気→治療」の機械的なパターナリズムを打ち破り、「病気」や「医療」の固定概念によって雁字搦めにされた患者さん達へ「選択の自由」の光を投げかけてくれます。

ただし、著者はいささか「病気の非・実在の論証」という哲学論考にこだわりすぎた。それが刺激的な啓蒙書であるはずの本書を、出口の見えないニヒルな思想書に傾けてしまった。
そのあたり、なんだか惜しいなと感じた次第です。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 医療の深さを教えてくれる良書です, 2011/5/10
レビュー対象商品: 感染症は実在しない―構造構成的感染症学 (単行本)
私は『患者様が医療を壊す』を読んだ後に本書を拝読しました。
前述した『患者様・・』では誤解を招きかねない表現が多く、それがとても気になって、思わず辛口のコメントをしてしまいました。
しかし、本書の内容にはとても満足しました。「あとがき」の中で著者が本書を理論論文研鑽会に出展し、その参加者から貴重なコメントを得て、手直しを加えることができたと書かれていましたが、確かに最初から最後まで大変よく書けていると思いました。

「病気は実在しない、それは専門家が相談して恣意的に決めたものだから」という説明が何度も出てきますが、大変重要な指摘だと思います。私は「構造構成主義」なるものをまだよく知らないのですが、構成主義的精神療法を先行していますので、著者の説明はよく理解できました。著者の主張は社会構成主義と多くの点で共通しています。ただ、「医療行為は価値交換的な行為である」という考えは随分と合理的な提案であると感じました。社会構成主義では、生物医学モデルと患者のナラティヴ(物語=患者の生きる視点)を対等に扱う哲学的な立場を提示していますので、医療者には劇的なパラダイムシフトが要求されます。しかし、この「価値交換」という考え方はその橋渡しをしてくれそうです。

本書はEBMの重要性を示すと同時に、医療統計学から得られたエビデンスに強く囚われている多くの医療者の危うさに警鐘を鳴らしています。さらに本書は、EBMから得られる実臨床へのインパクトがいかに小さなものであるか?わかりやすい解説を加えながら、『治療の有効性』に対する「患者の視点」と確率論に基づく「医師の視点」には大きなギャップが存在し、しかもそのギャップに気づいていない医師があまりに多いという重大な指摘をしています。

本書を読むと、「人間は『自分の視点というバイアス』から逃れられない存在であること」がよく理解できますし、それ故に著者は医師はそうした自分自身に自覚的であるべきことを強調しています。

新型インフルエンザをめぐる話題や厚労省の医薬品行政に対する小気味よい批判も深く共感しました。
やや(わざわざ?)難しい単語を使いすぎる難点はありますが、このような理屈っぽい文章で、最後まで読み続けさせた表現力には脱帽です。

「あとがき」の中にある、「あいまいな医療の世界のあいまいな私が、今日も分かれ道で決断を迫られています。その矛盾を自覚しつつも・・・決めなくてはなりません。・・・」というくだりに、私は深く共感しました。
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6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 雑感, 2010/9/14
レビュー対象商品: 感染症は実在しない―構造構成的感染症学 (単行本)
病気・疾患は 存在するもの ではなく恣意的な認識 だという。
まさにその通りだなと同感

すべては空であり お互いの関係の中で機能として存在する、という
まさに苫米地英人氏の理論の延長として理解することができた

そのほか
フィブリノゲン/厚労省問題=英語脳
治療するかしないか EBM結果の適応問題=名郷直樹先生

日頃疑問に感じていた flu+ → はいタミフル、なんて行動は
生きているとは言えないことがはっきり自覚できた(洗脳状態ともいえる)
でも患者に説明するのが少し手間だったりするけど、、、

思考停止せず自分で考えよ
医師も 患者も
それが生きるということなんだろうなぁ

著者は今後も思索を続けていかれることと思う
次回作も楽しみにしたい
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