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感染症のコントラバーシー―臨床上のリアルな問題の多くは即答できない
 
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感染症のコントラバーシー―臨床上のリアルな問題の多くは即答できない [単行本]

岩田 健太郎 , I. W. Fong
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 5,775 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

知らないこと、議論の余地のあることを僕らはもっと語るべきだ。
わが国の感染症関係の教科書のほとんどが「答え」を提供するものだが、実は感染症の世界には多くの問題、謎、未解決領域が存在する。本書はこれらcontroversialな問題をテーマに、それぞれの読者に対して「自分はこれから何を考えなくてはならないのか」と問いかける一歩進んだ書籍。答えを教えてくれるだけの教科書がもの足りなくなったら、最初に手に取りたい1冊。

出版社からのコメント

監訳者の序
 どんな問いにでも即答できる博覧強記の臨床医,というのが一つの夢だった.英国の作家で詩人のトーマス・ハーディは「すべてについて何かを,何かについてすべてを学ぼうとせよ」と言ったという.僕の座右の銘でもある.
 けれど,所詮そんなことは凡人たる自分には不可能な所行である,と悟るのにそんなに長い年月は必要なかった.
 PubMedで閲覧できるMEDLINE.1950年以降,1,500万件以上の論文が集積されているという(その中には,日本語の論文など英語以外のも含まれる).1日10の論文を読んでも全て読むのに4000年以上かかる(名郷直樹『臨床研究のABC』メディカルサイエンス社より).世界で一番の論文読みであっても,われわれは広がっている知識のほんのひとかけらしか把握していないのである.メフィストフェレスに魂を売ったとしても,「知ること」の蓄積には限界がある.
 医学についてはわからないことのほうがずっとずっと多いのである.例えば,コモンな感染症の診断.例えば,コモンな感染症の治療.こんな日常的なことすら,僕らにはよく理解できていない.これは驚くべきことである.
 知っていることばかりを語ってはいけない.むしろ,知らないこと,わからないこと,議論の余地のあること,論争になっていること,決着のついていないこと,そういうことを僕らはもっと語るべきである.わかっていることとわかっていないことの地平を知るべきである.こういうことはソクラテス・プラトンの時代からずっと知られていたことなのに,何千年経っても僕らは「知っていること」(あるいは知っているつもりになっていること)ばかりに注目し,失敗する.
 感染症に関係した書物はここ数年で激増した.現在の研修医がもつ知識は,僕らが研修医の頃もっていた知識とは比べものにならないくらいに巨大である.僕が研修医になった頃は,まだ青木眞先生の「マニュアル」がなかった.UpToDateもなかった(UpToDateの黎明は1992年だが,その存在が人口に膾炙するのはずっと後のことである).いや,EBMというコンセプトすらまだ飲み込めず,僕らは些末な計算や数字に翻弄されていた.EBMを使いこなすというより論文に振り回されていた.そもそも,インターネットがまだ「使える」存在ではなく,僕は沖縄県立中部病院の緑の公衆電話に回線をつないで電子メールをやっていた.知らないことはあまりに多く,知りたいことはあまりに多く,知識を欲望していた.
 今や,知識などはちょっとした工夫とわずかな投資でいくらでも手に入る時代である.しかし,現在僕が熱心に読んでいるのは昔からある,昔の人の哲学書だったりする.そこには知識の獲得法は書いていない.あなたが知っていると信じているものとは何か,とかいうところがくどくどと書かれている.知識の地平を知る,知ることを知ることが,今くらい重要な時代はないのである.
 本書は,そのために訳されたものである.

 2011年1月
 フルトヴェングラーを聴きながら
 岩田健太郎

登録情報

  • 単行本: 488ページ
  • 出版社: 医学書院 (2011/3/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4260011820
  • ISBN-13: 978-4260011822
  • 発売日: 2011/3/25
  • 商品パッケージの寸法: 21 x 14.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 342,970位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By otowelt
形式:単行本|Amazon.co.jpで購入済み
まず、訳本であることには注意したい。
その点で、100点満点の本ではないため
できれば手にとってから購入したほうがよい。

感染症の解決しないような問題、VAPの診断、FNの治療・・・
などの論文の解釈や筆者の考えなどをまじえた
読み物やレビューのような内容で、
いわゆる辞書的に使用するものではない。

内容はややアドバンスで、初期研修医の先生が
いきなり購入するものではないと思う。
たとえば、VAPの診断でPSBと気管支鏡下吸引のどちらがよいか
という論文はいくつかあるが、それを感度特異度の観点や
PECO的な論文批評から考察している。

感染症が好きなドクターであれば、満足できる内容だろう。
個人的には、迷わず☆5つつけたい。
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