前から「感情労働」という概念には関心があって日本の方の書いた論文や本を読んでいたのですが、今回は翻訳ものだし、しかもこのパム・スミスという人は「感情労働」という概念を考えた、アーリー・ホックシールドのもとで、研究をした人でもあり、やはり本物だ!って感じです。
イギリスの看護学生(日本の学生とはちがって、学生看護婦といったかんじで、病院の中では労働者扱いです)や、看護教員たちへの綿密なインタビューの蓄積をもとに看護という「労働」の大変さや、看護師に求められるイメージや本人たちがどう受け止めているか、その理由・・・などなど丁寧に考察されています。
看護職に限らず、医療に携わる人々が、自分の仕事の大変さの理由を考えるための良書といえるでしょう。
医療に携わる人以外の方には、医療職に対していつのまにか感じているイメージについて再考していただく機会になるのでは。
ホックシールドの本もちなみに買ってみたのですが
(管理される心―感情が商品になるとき―、とかそんなタイトルだったかな)
さすがに難解そうで、かつ分厚く・・・職場のデスクにまだ飾ってあるだけですが・・・。
本書は翻訳の文章も読みやすく、わかりやすいです。監訳者の前田氏によるあとがきも大変好感のもてるものでした。
ぜひ、多くの方に手にとっていただきたい本です。