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感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ
 
 
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感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ [単行本]

アントニオ・R・ダマシオ , 田中 三彦
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

米国の著名な脳科学者である著者が、多くの脳障害・損傷患者の研究から導き出したのが、身体反応(=情動)を脳が受け取り感情を生みだすという考えです。これとほぼ同じ考えを持っていたのが、哲学者・スピノザでした。本書は最新の脳研究とスピノザの哲学的思考がどのようにリンクし、同一の考え方に至ったのかを説いた一冊です。

内容(「BOOK」データベースより)

脳科学が哲学と融合した。心を生み出す身体と脳の関係。

登録情報

  • 単行本: 413ページ
  • 出版社: ダイヤモンド社 (2005/10/28)
  • ISBN-10: 4478860513
  • ISBN-13: 978-4478860519
  • 発売日: 2005/10/28
  • 商品パッケージの寸法: 19 x 13.8 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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104 人中、95人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 感情についての哲学と脳科学の融合 2005/11/16
By “脳と生命の科学を経営に活かす” トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
本書は、著者の研究テーマである人間の脳・身体・心の解明についての一般読者向けの書籍『生存する脳』『無意識の脳 自己意識の脳』に続く3作目という位置づけです。

本書においては、既著で解き明かされた、意思決定における情動と感情の役割(生存する脳)、自己の構築における情動と感情の役割(無意識の脳 自己意識の脳)での知見をベースとして、感情そのものに切り込んでいます。

解説の仕方として、戦略的に人間の情動・感情を分離して取り扱い、情動と感情についての解説を行ったうえで(ここまでは前著の知見がベースになっています)、それらを本来のかたちに統合し(人間の身体の中では統合されているので)一つの系として感情とは何か、何の役に立つのか、それがどのように進化してきたのか、生得的なものと後天的なものは何か、といった観点で解説しています。

そのうえで、まだまだ未解明なところは多いと断りつつも、人間の心について、これまで得られた科学的な知見をもとに仮説を組み立てています。

また、原著タイトルである「スピノザ」については、著者のこれまでの研究結果から、最新脳科学の知見に概ね整合する哲学者としてスピノザを取り上げ、スピノザの提唱した哲学や、その背景としてのスピノザの生きた時代・生き方を織り交ぜながら、感情そのものについて解説しています。
最近の脳ブームに便乗した本の中には、自説に都合のよい脳科学・神経科学の知見だけを取り込んでいるものが少なくありませんが(特に社会科学系の学者に多いです)、本書はそれとは一線を画しています。
確かに著者はスピノザの哲学に触発されてはいますが、自身を含めて行われた研究によって得られた最新の知見をもとに体系化された情動・感情についての理論をまず明確に提示し、それに見合う哲学を探したらたまたまスピノザだった、というものです。

更に、これらの脳科学・神経科学の知見とスピノザの哲学を踏まえて、これから人間が幸福に生きるためのアドバイスを試みています。
スピノザの哲学そのものを読んだことはないのですが、著者の解説からは、老荘思想・禅に似たものだと推察されます。

あと、情動・感情と、それらを司る脳部位を階層化・体系化して解説していることから、日常的によく使われる心理用語(欲求・欲望・動機・意識・無意識など)が結果として上手く整理されています。
心理学用語辞典などでは、わかったようでわからない定義がされていたりしますが、本書によってこれらの用語が脳科学・神経科学の知見と組み合わさったかたちで上手く定義されています。

なお、前著2作ともそうでしたか、本書も翻訳がいい加減です。参考文献の紹介は無く、原著者注で表わされている引用文献について邦訳出版されているものでも日本語名が表記されていません。一方で、あまり意味があるとは思えない訳者まえがきがあったりします。
本著から出版社がダイヤモンド社に変わりましたが、邦訳のいい加減さは変わっていません。本体の内容が素晴らしいので★5つにしていますが、出版社・訳者には辟易しています。
このレビューは参考になりましたか?
38 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By patella トップ1000レビュアー
形式:単行本
 感情というものが身体の感知したものを意識に伝える重要な機構であること、それを17世紀に既にスピノザは評価していたこと。この本は脳科学と哲学をつなごうとする本である。

 現代の科学で感情の意味を説明することとスピノザを現代的に捉えなおすこと。この本は大きな課題を二つも入れているためか、正直、読みやすい本ではなかった。読みやすい本ではないのだが、科学が哲学にどう対処していくのか、を考える一助になると思う。

 読みにくい原因は章の構成にもあるかもしれない。スピノザに関する著者の旅行記のような文章から始まったかと思うと、脳科学での研究のかなり専門的な章があり、一章全部を使ってスピノザの生涯を記す章がある。スピノザの話がしたいのか、感情を解き明かす脳科学の成果の紹介がしたいのか?英語の原題は"Looking for Spinoza"でFeeling Brainは副題に入っているが、邦題は”感じる脳”であり、スピノザは副題に回っている。どちらが主眼なのか、でとまどってしまうのだ。

 読みにくいもう一つの理由はおそらく言葉の使い方である。あたらしい概念を導入するときには必ずこういうことがおきるのかもしれないが、感情、情動といった単語の、著者の定義をきちんと踏まえないと混乱してしまいそうになる。著者の優秀さの現われなのだろう、凡人にはついていくのが辛いほどの飛躍やスピードが文章にあるのでさらに大変。専門の話の文章の途中に突然スピノザが飛び込んできたりもする。第5章「心を形成するもの」をとりあえず読んでみるのがよいのかもしれない。この章が著者の意見を要約したような章になっている。

 著者に振り回された気分で読み終わったが、それでも脳神経科学者が哲学的な問題に今どう取り組んでいるのかについて、少しは理解が進んだ気がする。スピノザについても、スピノザが何を言いたかったのか現代的な捉え方を紹介してくれた。「エチカ」をいきなり読んだりすると、神の絶対性と数学的証明の堅さについ近寄りがたく感じるのだが、コナトゥスという言葉で表現されていたものを生命体の自己保存機能と解釈すれば大変現代の生物学に通ずるものが見えてくる。スピノザの言葉も引用してあるので対比しやすい。スピノザは、フロイトやアインシュタインなど多くの研究者が言及をしてきた哲学者である。今後もまたいろいろな評価が重ねられていきそうである。

 著者はスピノザの着眼点には敬意を表しているが、倫理的な「生き方の行動指針」としては必ずしも同意見ではないようである。このあたり、各読者も自分の意見と照らし合わせて読んでみて欲しい。

 
このレビューは参考になりましたか?
33 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By happyfun120 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 心と体の関係に興味があり、ダマシオ氏の書籍を初めて

読みました。(短文で、ストレートな表現で書かれているにも

関わらず、理解するのには、少し努力が必要な、どちらか

と言えば専門家向けの書籍である印象を受けました。)

 生物の活動の基本が、より「快」の状態を求めることから

始まり、体と脳のマッピング、情動や感情というものの定義

などを脳科学の研究結果をもとに定義、説明されています。

そして、人間が幸福にたどり着くための考察などが、哲学と

脳科学の観点から理解できるように工夫されています。

 幸福に関連して、主体的な学習の大切さだけでなく、

感情や心を豊にするためにも、体と感覚の相互作用が正常で

あることの重要性を再確認できるきっかけにもなるように思

います。

 心と体に関心を持っている方には、(少し骨太ですが)

お勧めです。
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