本書の元であるアニメージュ文庫版はもう7年程前に古本屋にて購入して読み、数少ないボトムズ関連の小説作品としてはなかなか面白い作品であると思いましたが、この度2冊の文庫版が一冊にまとめられ愛蔵本化された事で再読ないしは新たに読み、やはり本書こそボトムズ関連の小説作品における一番の傑作であると感じられました。
本作の原作であるOVA「ザ・ラストレッドショルダー」、「レッドショルダードキュメント野望のルーツ」の2作品は、前者は大分前に見てからここ最近はあまり見ておらず、後者に関しては未見であるためOVA版との比較は出来ませんが、小説は映像では表現し辛い心理描写や舞台背景等が説明できる事もありそういった点でも読み応えはありました。
3,4年前に出たボトムズのTV放送版のノベライズは脚本の再構成的なもの以上にしか感じられませんでしたが、本書は昔読んだ時の記憶を呼び覚ましただけではなく一つのSF小説として読む事が出来ました。個人的にもボトムズ関連の小説作品はこのような雰囲気のものがいいのではないかと思うほどです。
原作のアニメも放送されてから20年以上が経過しましたが、ボトムズのこれからの発展のためにもこうしたハードなSF作品としての小説作品が世に多く出される事を期待するばかりです。