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46 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
過去に対する責任,
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レビュー対象商品: 愛を読むひと (完全無修正版) 〔初回限定:美麗スリーブケース付〕 [DVD] (DVD)
見る前は、切ないラブストーリーかと思いましたが、
実際はナチスをあつかったシリアスな物語です。 15歳のマイケルと21歳年上のハンナとのひと夏の恋は、 マイケルのその後の人生に決定的な影を落とすことになります。 突然、ハンナが去って、数年が経ち、彼が法学を専攻するようになったとき、 二人は再会を果たします。 ナチスの戦犯として裁かれるハンナ、それを傍聴するマイケル。 ここから、過去にどう対処するかということを問う深い物語になってゆきます。 誰にも言えない秘密を守るために、彼女は窮地に立たされます。 マイケルはハンナを助けようと思えば助けられたのですが、 過去を受け入れ誠実に愚直に生きようとする彼女の意を汲み、 手を差し伸べません。 彼女の意思を尊重することと、罪を軽くすることの間で彼は苦しみます。 そして、刑に服する彼女に彼は本の朗読テープを送り始めます。 私には、 彼が本質的に過去と向かい合おうとしなかったように思えます。 甘い思い出が苦悩の源泉になってゆきますが、 悲劇のヒーローを気どって、彼女に深く関わろうとしない。 安全な場所から朗読テープを送ることによって、 彼女を支えますが、直接会いにいこうとはしません。 彼女のプライドを傷つけないという名分によって心の葛藤をごまかしているようです。 自らの不遇を罪の言い訳に使わないハンナは潔いですが、 過去を捨てることはできない不器用さが痛々しくもあります。 過去を捨てようとしたマイケルも過去に現在を規定され、逃れられません。 本作は、過去という厄介な代物との向き合い方の物語とも言えます。 官能的な前半と、シリアスな後半の展開の対比に心を鷲づかみにされ、魅了されました。 描かれなかった彼女の幼少期のことを知りたいという思いも残りました。
25 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
レンタル版DVDには特典映像が殆ど無し,
By 大将 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 愛を読むひと (完全無修正版) 〔初回限定:美麗スリーブケース付〕 [DVD] (DVD)
DVD化にあたって、わざわざ“完全無修正版”などと銘打ってるので
どこが違うのか注意しながら観ていました・・・ ハンナがマイケルの身体をバスタブで洗っているシーンですかね。 劇場公開時には、マイケルは立ったまま背中を向けていたけれど、 DVDでは彼が正面を向くカットが入っている(股間にボカシ無し)。 日本での公開にあたっては平井堅によるイメージソングを作って、女性客に 美しい悲恋ものとしてアピールした宣伝展開だったが、実際は世界史に残る ナチスドイツの暗黒面や、ユダヤ人迫害などの重いテーマに踏み込んだ かなりヘビーな趣の人間ドラマだ。歴史の波に飲まれてしまった無学な女性の 哀しき人生を描く秀逸な作品だと思う。が、ハンナが理不尽な罪をかぶってまで 守ろうとした秘密は、義務教育が行き届いていた文化水準の日本人からすれば、 ちょっと彼女に共感を抱きにくい部分があるかもしれない。 特典映像に関して。 原作者や監督、脚本家、出演者たちのインタビューと撮影風景を交えた 23分のコンパクトなメイキングと、ウィンスレットが老けメイクを施される過程を 撮影した12分の映像がなかなか面白い。 完成作からカットされた削除場面は約42分。ハンナの遺体と対面する マイケルの場面をはじめ、若い頃の2人の交流を掘り下げる場面も多いので、 ここは本編に残しておいたほうが良かったかな、と思う描写が幾つかあった。 監督の来日記者会見は12分、予告編は全部あわせて5分弱。 レンタル用に卸しているDVDでは、予告編以外の特典は全部削られているので、 この映画を気に入っている人はセル版で観た方がいいかも。 ※同じレンタル版でも、ブルーレイの方には特典映像を全部収録しています。
85 人中、72人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
朗読者,
By はづき (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 愛を読むひと (完全無修正版) 〔初回限定:美麗スリーブケース付〕 [DVD] (DVD)
たったひと夏の出来事が、その後の人生を変えてしまう。
多感な時期にあんな経験をしたら、その影響力は計り知れない。 少年時代のマイケル役があまりにみずみずしく輝いていたおかげで、 レイフ・ファインズに変わってからは感情移入がしにくくなってしまった。 常識的とは言えない二人の関係が長く続くわけはなく、 蜜月の時期でさえ終わりの気配や不安定な空気が漂ってきて 切なくなる。 特にサイクリング旅行のシーンは、楽しそうな二人がキラキラと 眩しくて、涙が出てきてしまった。 幸せだったあの夏の日、数十年後に全てが終わってあの思い出の 場所を再び訪れたのが寒い冬だったのは象徴的だと思う。 彼女が犯した罪や、重すぎる判決を受け入れてまで隠したかった 秘密の他にも、ナチスへの罪悪感に苦しむドイツの若い世代など、 様々なテーマが物語に厚みを与えている。 説明不足気味に進んでいく展開がまた良くて、裁判中、 二人が接触したような描写がなかったからこそ、判決の瞬間迷わず 見つめ合うシーンが活きていた。 来なかった面会者が彼であることも、ハンナは疑わなかったのだろう。 最後に彼女があの決断を下したのは、出所したら二人が終わって しまうことが分かったから。 塀の中と外のやり取りのほうがむしろ濃密で、かけがえのない 関係を実感できた。 彼女にとって、身元保証人と元囚人という関係に成り下がることは 絶望を意味したのだと思う。 裁判で無期懲役を言い渡された時よりも。 ケイト・ウィンスレットがすごいことになってきた。 老けたとか体型がどうとか、そんなことを超越した女優になっている。 アカデミー賞受賞時のスピーチじゃないけど、メリル・ストリープを 越える日が来るかも。 ただ、邦題のセンスは残念だった。 感情を排した『朗読者』というシンプルな言葉のほうがかえって エモーショナルなのに。
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