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愛の重さ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
 
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愛の重さ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) [文庫]

アガサ・クリスティ , 中村 妙子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ローラは寂しい少女だった。両親の愛は、若くして死んだ兄に向けられ、さらに生まれたばかりの妹シャーリーがその愛を奪おうとしている。ローラは嫉妬を覚えた。だが、家が火災に見舞われ妹を救いだしたことで、ローラは愛する歓びを知り、ひたすらシャーリーに愛を注ぎこむ。それが妹の重荷になるとも知らず…。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クリスティー,アガサ
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な臆測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている

中村 妙子
東京大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 418ページ
  • 出版社: 早川書房 (2004/9/16)
  • ISBN-10: 4151300910
  • ISBN-13: 978-4151300912
  • 発売日: 2004/9/16
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By gl510 トップ1000レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
今回、この作品を最後に、アガサの愛の純小説シリーズ全六作品に初めて接して、痛切に感じたことがある。アガサの純小説作家としてのこれだけの実績が、なぜこれまで、もっと評価されてこなかったのだろうか?

アガサは、長編ミステリの第一人者として培ってきた、読者の好奇心、集中力を最後までそらさないミステリのプロット作りの技を純小説にも巧みに取り入れており、類い稀なストーリーテラー振りとあいまって、いずれの作品も、ミステリ作家の余技どころか、並の純小説作家を凌駕するレベルの作品に仕上げているのだ。

当初、これらの作品が、メアリ・ウェストマコット名義で出版されたという事実の裏には、アガサ自身に、「アガサ・クリスティー」というブランドを外したところで、純粋に作品自体の内容だけで、純小説作家としても評価されたいという願望があったはずと思うのだが、その後、こうしてアガサ作として再出版されてきたことによって、「ミステリ作家アガサ・クリスティー」というあまりに絶対的なブランド力が、その正当な評価を阻んできたのだとしたら、大変残念なことではある。

さて、この作品だが、アガサは、プロローグで、いきなり、兄と妹だけに強く向けられた父母の愛情と、それを敏感に感じ取った姉が抱く深い悲しみと憤り、残酷なまでに妹に向けられた子供らしいストレートな嫉妬心を描いており、姉の心情が、痛いほど、読者の胸に突き刺さってくる。アガサは、出だしから、読者の心をわし掴みにしてくるのだ。

この物語は、「愛すること」と「愛されること」、「愛されることは、重荷を背負うこと」をテーマに進んでいくのだが、アガサは、この作品でも、ミステリ仕立てのプロットをベースに、どんでん返しの結末を用意している。ある意味では、アガサは、「愛」をメインテーマとしながらも、このシリーズでも、ミステリを書き続けていたと言えるのかもしれない。

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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
実は意外と読みやすいという事を、まず初めに挙げておきたいと思います。家族関係、兄弟、姉妹関係、恋愛関係、結婚関係等の人生に於てだれもが多少は内包するだろう問題が、軽妙な会話調の文体の中でどんどん深いところへと肉薄していきます。人間の最も深いところを読み解き、且つ物語りとして完成させた、なかなか凄い一冊です。僕は高校生の時、これと同じくクリスティの純文学系作品、「春にして君を離れ」を読み、かなり衝撃を受けました。興味のある方は、この2冊とも読まれるのも個人的にはオススメです。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kaizen #1殿堂
形式:文庫
愛を一手に独占する赤ん坊の妹に対して、死んじゃわないかと思った姉。
それでも、火事のときに、夢中で助け出そうとした人間性。

人間の性格はなかなか直せないが、
愛されることによって変わるかもしれないという望みは残った。

愛するときの重さと、愛されるときの重さの、性格が違うことが分った。
どちらか一方では、手抜かりなのだということを感じた。

ps.
解説において、ハンセン病に対する時代的な認識の限界について断りがある。

原作を書き換えると、時代的な認識の限界が分からなくなるので必ずしも書き換えは必要はないが、最低限、解説では言及がある。
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