奥村さんの柔らかいタッチの演奏がデビュー当時から大好きで、CDでの選曲も歪んだ受け止め方をすれば当たり障りのない売れ筋狙い(ご本人の美しさ含めて)とも感じられますが、一方良心的に捉えればこうも出すアルバム全てにメジャーな分かり易い曲中心となるとご本人の趣味もしくは子供向けのイベントなども開かれているようですから自身のアイドル扱いを逆手にとってクラッシックの普及を目指しているのかなとも採れる。
特に本作は私のようなマニアとは呼べない「世間一般よりは多分クラッシック普通に聴いてるよ」レベルの者にとってなんとも分かり易く好きな曲が並んでいて嬉しい。
本作の収録曲中、個人的には(1)タイスの瞑想曲、と(2)月の光 が大好きです。
一番好きなクラッシック曲は「ツィゴイネルワイゼン」なんですが難曲過ぎてごまかす演奏者が多いのか、弾き手の解釈の幅が広いのか中々「これ!」という作品に当たりません。
彼女もデビューアルバムで弾いておられましたが現状で最もしっくりくるのは諏訪内晶子さんの演奏でしょうか。
それでも諏訪内さんと奥村さんの比較は「鋭く尖った技術の諏訪内」と「自然でおおらかな奥村」と対照的で面白かった。
本作はそういった解釈の幅だとか技量がどうのとか余計な物一切除いてひたすら気持ちいい。
彼女の演奏傾向と選曲が上手く組み合わさった作品だと感じました。
やさしいアルバムです。
一つだけ注文をつけるとするならアルバムタイトルにやたらと「愛の〜」という曲名を持ってくるのはそろそろ控えて欲しい。
却って奥村愛さんをビジュアルと話題性だけで売らんとしているように恣意性が見えます。