週刊誌に連載されたエッセイを集めたもの。これまでの著書の原型となったものも含まれている。オヤジ原理など、メディア批判は痛快である。
男女の非対称を、二元論的に語っているかと思えば、時々まぜっかえすから面白い。そのあたりに著者の姥皮であり、バランス感覚であるものが感じられる。
母性をためらわずに引き受けるような女性になりきれなかったひっかかりが、著者を突き動かしている。愛し、愛される自分でならなければならない限りは、母性を引き受けて恋愛の舞台から降りることは難しい。著者は自分が女性としてどこか欠けているものではないかという疑念と向き合わなければならなかった。
産まない性を選んだ先達の思索は、私にとっては参考になる。似たようなことで悩む日もあるからだ。うさぎさんの取り上げるトピックは、いちいち、我が身に引き寄せて嘆息をついたり、苦笑したりしたくなる。
なぜ、女性は「愛し愛される事」に固執するのか。その固執が幸せを阻んではいないだろうか。その問いの先にうさぎさんが見つける答えを、私はまだ待っていたいと思う。