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昔から好きな俵万智さんが、歌に焦点を当てて書いているというのが、なかなかの高ポイント。登場人物ごとに分かれているので、とても読みやすく、イメージしやすいのもいいです。微妙な女心と、当時のしきたりや伝統などが複雑に絡み合って、様々な歌が読まれているのがとても興味深く、昔は昔で大変なのねぇとしみじみしてしまいました。
どちらかといえば、女性にうけが良い本かな?とも思いました。
それぞれの登場人物の詠む歌を解説するのではなく、最大限もとの歌を尊重しながらその意を汲んで著者が現代語で短歌に詠みなおすという方法で、古典なのに非常に感情移入しやすく、それぞれの人物の生き生きとした感情が手に取るように伝わった。それによってそれぞれの人物の性格がかなりはっきりして現代の小説を読むように人間模様が楽しめた。
そして、登場人物だけでなく、物語を描く上での紫式部の小説作法の工夫がわかり、楽しみながら書いたのだろうことがうかがえるのも面白い。以前から著者の短歌のもつ感情表現のリアルさ、豊かさに感心してはいたのだが、この本でもその技がさえていたように感じる。
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