豪奢で妖しい夜の廓と、その裏で秘めやかに育っていく色子同士の恋が、
作品世界にぴったり合った音楽や音響、演技によって美しく描かれています。
構成がしっかりしているので、原作を知らなくても問題なかったです。
ここで演じられているのは、蜻蛉と綺蝶がメインの前作で描かれていない
時期(傾城になってから)と、二人が廓を出た後のエピソード。
恋の結末だけを知りたい人には少々物足りないかもしれませんが、結末を
気にせずに、二人の心情を楽しめるという点ではマルです。
実際、メインお二人の演技はよかったぁ〜。
傾城になってもおぼこちっくな?蜻蛉を緑川さん、つかみどころがない
けれど蜻蛉への恋心を燃やす綺蝶を平川さんが好演。
蜻蛉は、すぐに怒ったりすねたりするところがかわいい!
何度もでてくる「ばか!」というセリフにキュンときました。
綺蝶は、クールなセリフをしゃべっているのに、蜻蛉への思いが自然と
にじみ出してくるような表現力が絶品!
最後の絡みシーンでは、なぜか受けより色っぽい、フェロモン出まくりの
攻めの悩殺艶技……蜻蛉を“濡れさせる”喘ぎや息遣いが堪能できます。
ひそやかな夜に楽しみたい、しっとりとした情緒あふれる一品です。