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「本など読んでいる時間があるのであれば手に油しろ!」
「クルマづくりに必要なことは作り手の明確な意思である」
などの筆者の持論を軸にして、自動車の歴史、ものづくり
に対する考え方、文化論、ついには鉄道運賃無料解放論
にまで言及している。
「作り手の器を越えるものは出来ない。リサーチと称した
素人からの意見を取り入れたモノづくりからは愛される
モノは生まれない」
とか、
「ボーダレス化、グローバル化した自動車産業が没個性化
した面白くない自動車を生んでいる」
といった指摘はまさにその通りだと思うのですが、このような
現状を打開することが、巨大な自動車産業が今後も成長する
ために不可欠なことであるとは思えないのが悲しいところ
です。
故に、「長い間愛し続けることが出来るようなクルマ」
といった類のものは、結局クルマが優れたエンジニア(目利き)
によって作られ、各国の文化を反映しているような時代に
作られたモノの中からしか見つけられないということになる
のではないかと考えました。
私自身もそう思いますし、このレビューを読んでおられる方の
中にも同じ考えの方がいらっしゃるのかもしれませんが、
ハードウェア的に優れていても、最近のクルマの中にクルマ好き
にとって魅力的なクルマというものがほとんど見つからないと
いう現実を再認識してしまいました。
昨年秋に、ロードスター(NB型)に手を加えた「TD-1001R」
をリリースした著者であるが、もうひとつプロジェクトが
進行中であるとのことがあとがきに記してあり、こちらも
今後が楽しみです。
本書に関心のある方は、是非とも過去の著書も購入される
ことをオススメします。
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