いよいよ、週刊少年雑誌の創刊に向けて
世間が動きはじめる。
そして、みんなの兄貴分、寺田ヒロオ氏が結婚を期に
トキワ荘を離れ、マンション住まいとなる。
やはり、みんなの兄貴となる人は
常にみんなの憧れでなくてはならない。
結婚して良い生活をしている処を
みんなに見せて、みんなの良い目標にならなくてはなのだ。
兄貴分というのは、いつも頑張らなくてはならない。
人柄だけではなく、結構ツラい立場だ。
テラさんは、もちろんそんな事をおくびにも出さず
むしろ自然にやってのける処が、また良い兄貴たる所以である。
満賀の新連載「海の王子」の執筆シーンで
才野が『久し振りに2人で一緒に描くか!』と言って
2人が机を向かい合わせで原稿を描きまくる。
F氏が鬼籍に入っている事を考えると
もう二度とこんなシーンは見られないんだなと思うと
ちょっと泣けてくる名シーンだ。
もちろん藤子不二雄名義の後半は、
それぞれが別の作品を発表しており、
ゆくゆくは「A」と「F」に分かれるんですが
「藤子不二雄」結成当時の2人で遮二無二がんばる姿は
やはり、いいのであります。
そして、『久々に2人で描くか!』と提案する才野も
何か人の心をつかむ才能があるんだなと
こういう人だからこそ「ドラえもん」のような作品が
生み出せたんだなと思いました。