恩田陸さんの「Q&A」のように、
インタビュー形式で構成されていて
いろんな人の証言を元に様々な角度からの真実が見えてきます。
同じ人の話をしていても、
人によって見方・感じ方はまったく違っていて
人の本質の不透明さが興味深かったです。
しかもそのインタビューもだんだんエスカレートしてきて、
あとになればなるほど不快な話がでてきます。
出身地・学歴・育ち・・・
人の価値をこんなことで評価するのはとにかく愚かの一言に尽きる。
この事件の根本にあるのは
すべてこういった歪んだ羨望感や嫉妬。
そんな心の汚らわしさこそが「愚行」ならぬ「愚考」。
読んでて本当に嫌な気持ちになるけど、
著者の狙いはそこのはず。
本筋である一家惨殺事件。
冒頭に出てくる幼児虐待の小さな新聞記事。
合間に挟み込まれた女性が兄に語りかける独白。
この3点の関連性が最後の最後でキレイに合致した時は
不快ながらも爽快でした。