お気に入り作家のクレイパスの前作「とまどい」が個人的にはガッカリな出来
だった事もあり、ボウストリート3部作の第1作目である今作は期待半分不安半分
でした。が、読み終わってみると、いつものクレイパス節というか安心して読める出来で
その不安は払拭されました。父親の事業失敗をきっかけとした一家の離散、特に愛する
弟の死を経験して以降、愛情を信じなくなった孤独なヒーローグラントと、
溺死の危機に見舞われて記憶喪失になった高級娼婦のヒロインヴィヴィアンの話。
高級娼婦という設定で買うのを躊躇したんですが、その必要はありませんでした。
詳しくはネタバレ出来ませんが、おとなしいけれど芯のある美人ヒロインといった感じで
かなりツボでした。ヒーローもとても素敵でした。
この作品には第2作目のヒーローロス卿がかなり出てくるので、来月刊行予定の次作が
とても楽しみです。
唯一惜しむらくは、第3作目の「悲しいほど ときめいて」が先に翻訳されてしまった事。
それによって、第2作目のネタバレがされてるんですよね…。
とにかく、この作品は満足な出来だったので星5つ。