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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
実朝を忘れず,
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レビュー対象商品: 惜別 (新潮文庫) (文庫)
「右大臣実朝」「惜別」の2作を収録。
右大臣実朝は、東鑑からの引用を主体として日々起こり行く事柄を書き、 側近の人物の独白という形で太宰独自の解釈を加え、実朝という人物を描いてゆく。 この独白調は太宰得意の手法で、さすがに堂に入っており、鬼気迫るような完成度を感じる。 滅びの予感を持ちながらも超脱した姿を見せる実朝に、 太宰は貴族としての理想像を見ていたのだろう。 ”HUMAN LOST”の中に、「実朝を忘れず」という一行があるように、彼の心の中には常に実朝があったのだと思う。 読後感は、どの小説にもない独特のものがある。 「惜別」 こちらは東北の老医師の手記、という形で、若き日の魯迅を語る。 が、この魯迅は、魯迅というより完全に太宰であり、読み進めているうちに魯迅の姿はまったく消えてしまう。 それを許せるか、許せないかでこの作品の評価は大きく変わるだろう。
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
太宰最高傑作,
By 理系の文系 (東京都江東区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 惜別 (新潮文庫) (文庫)
「右大臣実朝」は面白いと聞いて読んでみてがっかり,貴族の雅な世界観は私には理解しがたいものがあるようだ.まあついでにと二作目に収録されていた「惜別」を読んでみた.これは・・・素晴らしい!中国の大勢の民を救うため,魯迅は日本の東北大学に留学してきて医学を学ぶ.だが祖国の現状を知った彼は,望んでいた救済は医学によっては得られ無いと判断,大学を去り,新たな道を模索することになる. 時が流れ,本当に多くの人を救うのに必要な「思想」を彼は手にし「狂人日記」「阿Q正伝」「故郷」等で知られる文豪魯迅は誕生する.読み応えは十分だ!
15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
太宰治の最高傑作,
By greatgreatgatsby (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 惜別 (新潮文庫) (文庫)
この「右大臣実朝」は、個人的に太宰治の最高傑作だと思ってます。高校時代にこれを読んで人生観を動かされるほど感動しました。自らの宿命的な破滅を予感しながらも、現世を超越した雅の中にあえて耽溺する実朝の姿を描きながら、おそらく太宰は自分の理想とする生き方をそこに重ねていたのでしょう。某エッセイでも、(右大臣実朝を)書くのが楽しくてしかたないみたいなことを言っています。これを読まないで太宰は語れません。
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