この作品がSACDとして蘇る、というだけでワクワクしたものですが、実は何箇所かで音も差し替わっています(たとえば金星のハミングとか)。私自身も、最初の音が出てくるまで心配でしたが、全篇を通して違和感もなく、ほぼオリジナルのままの宇宙旅行を楽しめます。
先頃出版された『レコード芸術』誌6月号のインタビューの中で、ご本人は1977年の同作品を封印したいとか(嘘でしょ!)。
そういえばかつてNHK-FMの第5夜の中で「僕の意志とは関係なく、奴ら(コンピュータ)の意志の方が前面に出てしまい・・・」と語っていましたが、このアルバムを聴いているとき、その事を思い出しました。「当時はこの音を使いたかったのかなぁ」って。
ジャケットなどは大幅に差し替わっていますが、アナログ時代の音がそのままクリアになり、それがSACDのサラウンドと合わさってサウンドクラウドを形作っています。だから旧惑星ファンもご安心を(もっともファンなら、それと関係なく手にしていると思いますが・・・)。SACD復活のためにも、ぜひサラウンドで味わっていただきたい(残念ながら我が家はまだSACD2chです)。
とにかくびっくりしたのは、低音のすさまじいこと。1曲目の火星からズーンと体に響いてくる低音は、今までに体感したことがありません。まさにSACDの恩恵ではないでしょうか。残念ながらDVD-Aは自然消滅気味ですが、これからは是非とも全作SACD化を実現してもらいたいものです。
来年、氏が80歳を迎えるに辺り、過去の作品群をSACD化するプロジェクトISAO TOMITA PROJECTが立ち上げられました(「coming soon 」として月の光、展覧会の絵、omnibus album (宇宙幻想・大峡谷etc)がと予告されています)
レコード芸術 2011年 06月号 [雑誌]