〔本書の特徴と効果〕
問題の形式は、すべて午後問題の「設問」部分、あるいは、数百字程度の問題文(物語)がつく。
数十字での記述の回答を求めており、基礎力の養成と、短文で整理して記述する力はつく。
昨年版のレビューにもあったが、漫然と参考書を読むより、解きながら覚えるのは効率的である。
(そして、さらに人に説明するとよい)
なお、間違っても心の中で回答を考えたままにせず、きちんと書くこと。
時間の余裕のない中、字数制限を満たして簡潔で必要十分な答案を書くのは難しい。書く練習である。
〔本書の限界−実際の試験に照らして〕
しかし、本番の試験は、情報セキュリティの前に、国語の長文読解問題なのである。
午後1が4000〜6000字、午後2が10000字前後と、
非常に長い「物語」を前提に作問されている。
知人は「これは小説だ」と言ったが、言い得て妙である。
この長文中に書かれた(あちこちちりばめてあることも)
要件、条件、情報を文字通り「読解」し、拾い上げ、
これをもとに、「長文の内容に沿った回答」を書かなければ、×である。
置かれた条件下での能力を試しているからである。
(これは国語の問題ではないか?と思ったことも何度もある。
文中の字句を用いて、??字以内で述べよ、なんて設問が本当にあるのである。)
長文の読み方、情報の拾い方、といった演習を積まなければ、合格は難しい。
そういった演習は、本書ではできない。
そういう意味では、限定的である。
〔どうすれば?〕
この本は基礎力には十分有意義だが、さらに、過去の問題や、(過去にセキュリティ系
2種目合格した経験からは)たとえばITECの予想問題集や重点対策などにすすみ、
「読解」の訓練を積むことが必要と思う。
無論、本書で間違えた問題はくり返し解く。
2周目3周目があってもよい。
なお、やった問題を何度も解くのは、新鮮さはなくなるが、
長文を読んだり答を書いたりするいい練習になるので、時間の限り回した方がよい。