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75 人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
情報社会での「個人メディア」実践レポート,
By きよし (東京都江戸川区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 情報の呼吸法 (アイデアインク) (単行本(ソフトカバー))
本書は、情報社会がこの17年ほどで個人がメディアになれる状況に到達していることを報告し、そのメディアでのリテラシーの一部を提示している。2011年3月11日の大震災の当日、著者は「仕事が全部ぶっとんだ」ことと、当時、フォロワーが11万人いたことから、自分が「情報ハブ」になれば有効な情報伝達ができるだろうと考え、実践したという。実際に当夜の避難場所情報を津田のツイッター情報で知って利用した人が多かったそうだ。 1995年1月17日の「阪神・淡路大震災」の際、金子郁容氏は被災地に入りパソコンとインターネットで情報を流して被災者の心を和らげ、種々のボランティアを実践した。その報告は、1999年刊『コミュニティ・ソリューション』岩波書店にある。しかし金子は、特定の伝達相手を多数保有していたわけではない。 その津田と金子の違いが、この16年間の情報社会の状況変化を示している。 現在、津田のフォロワーは20万弱(198・195、2012年1月15日)。津田は、自分がメディアになり、自分が伝えたいと考えることを伝達したいと考えていたという。その思いが大震災で実現したのである。それで社会に貢献できた。 すると問題は、その自分がどのようで在るかとなる。情報社会で公私は、かなり入れ混じるほかないと、ことに1995年以降、考えられるようになった。拙著『仕事術』(岩波新書、1999年11月刊)は、そうした問題意識で書かれた。その書で私は、「公私融合」というキーワードを使った。津田は本書で、SNSはもともと「公私混同メディア」の性格を持つと書いている。「公私混同」は言葉として悪いイメージがあるから、これは「公私融合」がいいと提案しておく。 さらに主体が問われるために、その主体をはぐくむ方法が重要となる。津田はオフラインで人と会うこと、読書、ことに古典を読むようにと提案している。賛同する。さらに付け加えれば、歴史を学ぶこと。新しい文化は、旧来の文化の上に変化しつつ積み重なるものである。ことに日本において。これは加藤周一が強調したことである。「個人メディア」の問題にしても、先に金子の例を挙げたように、連なっている。 本書で高齢者が携帯電話でメールを打つ例、避難所でツイッターがコミュニケーションツールとして使われていることなどを報告している。従来とは違う利用者と方法が情報社会の新現実を生んでいる。 私は78歳で出歩くことがやや困難な者として、ツイッターとフェィスブックをひとつの居場所として利用している。今後、このツールを利用して、生き延びるためのアイデアさがし、支援さがしに使いたいと考えている。そのための環境整備が必要であるため、津田のこれから創りたいという「政策メディア」に期待する。
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ネット社会の力強さ,
By
レビュー対象商品: 情報の呼吸法 (アイデアインク) (単行本(ソフトカバー))
津田さんの情報の呼吸法を読んでSHERE FUKUSHIMAでも感じたオンラインからオフラインへの力強さを再認識。ネットは人と人をつないでコミュニティを作り上げて行くから、愛され系を目指す必要がありそうだ。
26 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
あまりにも底が浅すぎる,
By
レビュー対象商品: 情報の呼吸法 (アイデアインク) (単行本(ソフトカバー))
完全に期待外れの本である。ほとんど目新しいことが書かれていない、ごく当たり前のことの羅列である。 ソーシャルメディアだけに頼っていてはいけないので、それを補正する手段として人と会う、本を読むことを挙げているが、そんなの当たり前だろうが。 一読して、著者自体のメディアリテラシーの低さを感じた。情報を受信してどう発信して、人脈を作るかといった能力はあるかもしれないが、情報・メディア自体に対するリテラシーが低いと感じた。 「印象として、実名公開によるデメリットの方が多いと思う人はあまりソーシャルメディアには向いていないと思う」と書いているが、私はそのように感じない。匿名でも充分、ソーシャルメディアの恩恵は得られる。 その証拠に、ミクシイは現在、ほとんどが匿名で利用されている。 この記述は、かなり著者の情報・メディア自体に対するリテラシーの低さを感じた部分である。 第3章に 情報は発信しなければ得るものはない とあるが、そんな事は約17年ほど前に金子郁容が指摘している。まだ、インターネットが普及していないパソコン通信の時代にである。 今更、こんなことを大げさに書くこと自体、著者のメディア・情報に対する感度の低さを感じる。 やはり、著者は大学院でメディア論・情報論を学んだ訳ではないので、非常に底が浅いと感じる。 類似本としてはまだ、「パブリック」の方が読みごたえがある。
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