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悼む人〈上〉 (文春文庫)
 
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悼む人〈上〉 (文春文庫) [文庫]

天童 荒太
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第140回(平成20年度下半期) 直木賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する坂築静人。静人の行為に疑問を抱き、彼の身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒された静人の母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・倖世。静人と彼を巡る人々が織りなす生と死、愛と僧しみ、罪と許しのドラマ。第140回直木賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 359ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/5/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4167814013
  • ISBN-13: 978-4167814014
  • 発売日: 2011/5/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By koupapa
いろんな読み方ができると思うのですが、やはり”死者を悼む”行為と旅に、読む側の感想も
その延長線上の見方になってしまいます。
読んでいて印象に残ったのが静人の”悼ませていただく”という言い方です。”悼んでいました”
でなく、”悼ませていただいていました”という言い回しです。これは全体に作品のもっている
スタンスがよく伝わり、効果的だと思いました。

最も身近で最も愛する人の死を彼はどうやって悼むのでしょう。後半、母巡子の最後の日々が丁
寧に描かれていますが、その「悼み」は読者に委ねられました。
それ程起伏のある展開でもないし、ラストに向かって突き進んでいくような勢いがあるわけでは
ないのですが、不思議と止まらなくなり、一気に読み上げてしまいます。
それだけに私は巡子の悼みまで見せてほしかったと思います。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
天童荒太では「永遠の仔」があまりにも有名であるが、「家族狩り」も「孤独の歌声」もサスペンス的には水準以上だと思う。

彼は寡作で本書も完成まで7年かかったらしい。その分丁寧に書かれており、内容は深い。

――坂築(つき)静人32歳男。職業は元医療機メーカーの営業職。実家は横浜で、両親は一応健在。5年前に会社を辞め、旅に明け暮れている。1日の食事を300円に抑え、交通費等で年間25万円を使用し、サラリーマン時代の貯蓄で10年間ぐらいはこのような生活を続けられそうだと思っている。

このような生活とは死んだ人間を悼むことである。死に方は様々だ。自殺、他殺、事故死、虐待死を問わず新聞や雑誌その他で見聞きした情報から、実際に死んだ場所に行き、故人を思って悼むのである。

その場に左膝をつき、右手を頭の上に挙げて、胸の前まで下ろし、次に左手を地面に近づけてから、胸の前へ挙げて、右手の上に重ねる。そしてこうべを垂れ、唇を動かす。坂築静人はこの行為の為、全国を旅しているのだ。

直木賞受賞作品で、後半部分を圧縮したら着地が良かった感は否めないが、素晴らしい作品だ。
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犠牲 2012/5/3
若い時分に身近な人の死に遭遇して死について思い、現在の生活の空虚感も合わさって、考える。罪意識の償い、許しを得る...。他人、全ての人の死を、身内同様に悼む。どのような故人も皆、この世で生きていた間に意味が在り、虚しい亡くなり方をした人にも、悼むことで世に残っている人達に故人の意味を与える。其の行為が本当に意味が有るか否か分からないが、自分を犠牲にして全ての人を悼む。本人も其の行為で、今現在に生きている意味を覚え、虚しさから解かれている。其の、自分を無くして自分を犠牲にする姿は、アッシジのフランシスコの様にも映る。世界中の紛争や戦争、災害、貧困等を、他人事の様に捉えずに自分の事として捉え、何か役に立てる事が出来るものはないかと考える。ボランティア、募金、祈り...。
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