悲劇の将軍とあるが、目次は「女隊長」「山下奉文の悲劇」「本間雅晴中将と夫人」「試練ー運命の人ロハス大統領」「ジョンガンサーの内幕」「ジョン万次郎異聞」で最後の二編はフィリピンとは関係ないようで、どういうつもりで収録したのかはわからない。著者は昭和十六年の開戦頃から一年間と、昭和十九年のレイテ戦前から終戦前まで、大本営報道部で日比親善工作などの仕事をしたそうで、そのときいの体験をもとに書いたもので、「女隊長」は放送局などの仕事をしていて、ゲリラ活動に身を投じたイアン・パンリリオ女史について書いてある。小説的に読める。ロハスの話には日本軍人の一人とロハスの友情?が書かれている。昭和17年の日本軍と昭和19年の日本軍は同じ日本軍かと質問されたというような話も、どの篇だったかに、ちらっとある。