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悲しみを聴く石 (EXLIBRIS)
 
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悲しみを聴く石 (EXLIBRIS) [単行本]

アティーク ラヒーミー , Atiq Rahimi , 関口 涼子
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,995 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

女は、もはや意識もなくただ横たわるだけの夫に、初めて愛おしさを覚える。そして、自分の哀しみ、疼き、悦びを語って聞かせる。男は、ただ黙ってそれを聞き、時に、何も見ていないその目が、妻の裏切りを目撃する。密室で繰り広げられる、ある夫婦の愛憎劇。アフガン亡命作家による“ゴンクール賞”受賞作。

出版社からのコメント

<密室で繰り広げられるある夫婦の愛憎劇>
 せまくて何もない部屋に、戦場から植物状態となって戻った男が横たわる。その傍らで、コーランの祈りを唱えながら看病を続ける妻。やがて女は、快復の兆しを見せない夫に向かって、自分の悲しみ、疼き、悦びについて、そして誰にも告げたことのない罪深い秘密について語り始める。夫は、ただ黙ってそれを聞き、時に、何も見ていないその目が、妻の裏切りを目撃することになる--
 原題の「サンゲ・サブール」とは、ペルシア語で「忍耐の石」。その石に向かって、人には言えない苦しみや悲しみを打ち明けると、石はそれをじっと聞き、言葉や秘密を吸い取り、ある日、粉々に打ち砕ける。その瞬間、人は苦しみから解放されるという、ペルシアの神話からとられている。
 著者はフランスに亡命したアフガニスタン出身の映像作家・小説家。初めてフランス語で綴った本作は、デュラスやサルトル、ベケット、ヘミングウェイを彷彿させると評され、いきなりフランスの文学賞最高峰ゴンクール賞を受賞。はたして、石は砕けるのか、悲しみは消え去るのか。圧倒的なラストまで読者の瞬きを許さぬ衝撃作。

登録情報

  • 単行本: 158ページ
  • 出版社: 白水社 (2009/10)
  • ISBN-10: 456009005X
  • ISBN-13: 978-4560090053
  • 発売日: 2009/10
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
白水社EXLIBRIS、世界の現代文学第5弾となる小説。作者のアティーク・ラヒーミーは1962年、アフガニスタン・カブール生まれ。仏に亡命してから、映像作家として主にドキュメンタリーを撮っていた。最初の小説『灰と土』をダリー語で発表、その後小説家として活動。この『悲しみを聴く石』は2008年に発表されたもの。
小説というより戯曲を読んでいるような気になった。場所はジハードが続く、アフガニスタンのどこか。物語はまるで演劇の舞台、限定された空間、男が横たわる部屋で起こる。語り手である帰還兵士の妻は、意識なく横たわる彼女の夫の横でモノローグを続ける。そのセクシャルなモノローグだけでほとんど一冊150ページの話が出来てしまっているという話。

戦闘が続く地域に生まれ、そこを離れることができない女たちの一生は、男の欲望と暴力に抑圧され続けているのはいつの時代でもどこの土地でも同じかもしれない。ラストは衝撃的だ。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
深く濃く 2010/3/23
形式:単行本
かるい気持ちでひもとくとガツンとやられます。
とりたててフェミニストでもなんでもありませんが、私も女性のひとりとして、「虐げられた女たちの歴史」を垣間見ては仰天するばかりです。
(『女教皇ヨハンナ』も違う意味ですごかったですけれども。)
古今東西、いろいろあった(ある)んだねぇぇぇ(涙)。
女って、オンナって・・・・ ためいきです。
程度は違っても、明らかに、現代でも、どこの国にもあるであろう「女」であるがゆえの数々の苦難。
女が悲しい国はきっと男も悲しいにちがいない。
活字の力でぐいぐい読ませて、考えさせます。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
1ページ目からかなりの緊張感。
まるで舞台劇のようで、場面は一室、登場人物は夫婦の二人。
彼女がすべてのインターフェイスになっている。夫と妻、現在と過去、部屋とその外、読者と(おそらく)イスラム圏のアフガン。
そして、彼女が自由になるためのインターフェイスが、題名にある「悲しみを聴く石」である夫。
主人公の女性が西洋的すぎる気もするけど(イスラム圏の実情は知らないけど)、彼女の告白を通じて、イスラム圏での女性、嫁への理不尽な扱いが見えてくる。キャラクターに名前がないことで普遍的な存在となり、彼女たちの代弁者になっている。近くで爆発が起こらない限り、銃声が聞こえている世界が普通というのが恐ろしい。女性への暴力も戦場も日常なんだけど、そんな世界を求めているはずがないし、それを訴えるの役目を、普段は黙って堪え忍んでいる女性に持ってきたのが上手い。男だとこうはならなかったと思うんだよね。
自由に向かって告白を続けるが故に高まる緊張。狂気に陥っていくようにも思えるラスト、「悲しみを聴く石」は砕けたのだろうか?
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