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悲しみの子どもたち ―罪と病を背負って (集英社新書)
 
 

悲しみの子どもたち ―罪と病を背負って (集英社新書) [新書]

岡田 尊司
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

この子たちの悲劇は、決して他人事ではない。
罪と病という二重の重荷を背負った子どもたち。医療少年院で精神科医として彼らに向かいあう著者が多くのケースとの関わりから問題の本質に迫る。事実の重みと子どもたちの悲しみが胸を打つ。

内容(「BOOK」データベースより)

罪と病という二重の試練を背負った子どもたち。医療少年院で、精神科医として彼らと向かい合う著者が、多くのケースとの関わりを通して、異常な行動の根底にある問題に迫っていく。なぜ、彼らは自らを傷つけ、他人を害さねばならなかったのか。想像もつかない冷酷な犯罪を犯してしまったのか。損なわれた心は回復できるのか。人との絆は取り戻すことができるのか…。だが、そこに浮かび上がるのは、決して特別な子どもたちだけの問題ではない―。圧倒的な事実の重みと、子どもたちの悲しみが胸をつく、臨床現場からの痛切なメッセージである。

登録情報

  • 新書: 280ページ
  • 出版社: 集英社 (2005/5/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087202917
  • ISBN-13: 978-4087202915
  • 発売日: 2005/5/17
  • 商品の寸法: 17.2 x 11.4 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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58 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 私は、今まで非行少年や犯罪者を冷視していた。何だこいつらは、好き勝手やってと。
全ての現象には必ず原因があるという事実。この本で学んだ。
著者の勤める医療少年院に送致される少年の多くは、幼少期に酷い虐待を受けていたり、
過酷な子供時代を過ごしてきた。
でも考えればわかることで、好きで人殺しをしたり、麻薬を使用したり、ひきこっもたり
する人がいるだろうか?
確かにその愚かな行動を選択したのは本人だが、そうせざるをえない状況に追い込まれていた
という事実は非常に大きい。そのことについて深く知れば知るほど簡単に言及できなくなるのである。
 犯罪者に異常者のレッテルを貼って安心している人が世間では大半を占める。
しかしこれは間違いであるし、そういう風に考えてしまう人は自分の胸に手を当てて
聞いてみて欲しい。
「自分が彼の立場だったらそうしないか」と。
このレビューは参考になりましたか?
71 人中、61人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
~医療少年院に勤務する精神科医によるドキュメント。送致されてくる非行少年少女の事例を紹介しながら、その背景を考えている。~~

犯罪をおかした子どもたち自身も壊れているが、ほとんど例外なくそれ以上に壊れているのはその家庭や親である。おそらく誰もが似たような問題に多少なりとも出会っているのではないだろうか。思い当たる節のない人は幸いである。~~

「回避型」つまり現実逃避型の子どもはアニメなどのファンタジー世界やゲームに没頭してしまい、実人生での思い出がとても貧しい。人間関係が貧しいところに呼び水となって、ゲームやファンタジー世界に耽溺するケースが多いという。そういう意味で、筆者は暴力的なゲームや逃避物としてのファンタジー世界には否定的である。~~

またカイヨワの遊びに関する分類を批判している。子どもの遊びには「共感する」という要素が最も重要であるが、これはカイヨワの分類には現れない。そして、共感性の喪失が生活のひずみとして現れるという。この意見には「ゲーム脳」のような表層的な疑似科学批判には見られない実感と説得力がある。~~

また「壊れた家庭」では個人を尊重しすぎるあまり過度な自由が与えられてしまい、かえってものの価値が分からなくなってしまうことを批判している。しかし医療少年院のシステムの中では、生活に規律・制限・限界を設定することにより忍耐心がうまれ、子どもに生命力が戻ってくることが多いという。これも凡百の保守論者と似ているが、筆者らは実際に入所~~者に身体でぶつかっているところが大きく違っている。~~

たとえば所内の規律を維持するため、入所者の問題行動に対処しなければいけない。施設内であるが、たとえば「カッコーの巣の上で」のアサイラムのように、入所者を力で強制的に抑えつけるだけでは意味がない。つまりその子どもの内面は何も変わらない。そのためには問題行動の背景をさぐり、オトナ側が真剣に取り組まなければいけない。~~

未成年犯罪者をまるで人間ではない怪物のように見るのは、ある意味では楽な方法である。なぜなら、理解したり、関わったりする努力をしなくてもすむからだ。しかし、そのような怠惰な人間こそが本当の怪物ではないかという気にさせられる。~

このレビューは参考になりましたか?
32 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Fumi
形式:新書
発達障がいは近年脚光を浴びていて、専門家が書いた本も随分出ている。しかし、どちらかというと専門家が自分の経験から思ったことを書いているだけ、ということが多く、感覚としてはエッセイに近いものがある気がする。勿論臨床的な知見からの話は勉強になるが、そこに科学的根拠がどれぐらいあるかと言われると、ちょっと怪しいことが多いように思う。もちろん、それらの著者も最新の研究について知っている筈だが、一般の読者向けだから読みやすさを重視して引用まではしていないのだろう。ところが、この本は分かりやすさと様々な研究の引用を両立している。そこがこの本の一番すごいところだと思う。

しかも、引用されている文献や研究は本当に幅広く、発達障がいや司法領域(非行)に関わる人なら知っておきたいという研究者や理論が確実に網羅されている。それでいて事例も豊富なので、難しくて飽きてしまうということもないのがすごい。この領域に興味がある人から、この領域に従事している人まで、幅広い人に手にとって欲しい、素晴らしい本。きっと、全ての人にとって新しい発見があると思う。

具体的に言えば、脳機能については有名なPhineas Gageの症例を取り上げて前頭前野と衝動性、人格との関連を説明しているし、「遺伝(nature)か環境(nurture)か」という議論では、一番よく使われる研究法である双生児研究や、非行といえばこの人、Moffittの研究を引用している。さらに、仲間はずれ(Peer rejection)と攻撃性の関連についてはDodge(仲間関係と攻撃性、Social Information Processing理論などで有名な研究者)の研究について触れている。さらに、新しい知見を取り入れているだけでなく、心理学では基本ともいえるHarlowのmaternal-deprivation(母性剥奪:アカゲザルの実験)や Bowlby、Winnicottについても引用しているし、解離やDBDマーチ(齋藤万比古先生が提唱した、破壊的行動障がいの進行モデル)、ミュンハウゼン症候群など、精神病理についてもきちんと触れられていた。

偉い「先生」や「専門家」が言ったことが、必ずしも科学的で正しいとは限らない。経験に裏付けられた意見は、その人のいる環境では真実であることも多いが、他の場面でも正しいとは言い切れない。研究や理論は、その人の個人的印象が本当に正しいのか、他の場面にも応用できるのかを検討するためにある(それだけが目的ではないが)。一般の読者向けの本にも、このようにきちんと背景となる研究と理論を踏まえた、確かな本がもっと増えて欲しいと思う。そして、誤った情報に踊らされたり、傷つけられる家族や関係者が1人でも減ることを心から願う。
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(子供が罪を犯す原因は)素質か環境か、両論併記せねばならない危うさ
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投稿日: 2010/5/25 投稿者: Gori
買いです。
医療少年院に勤務する著者による、入所してくる少年たちの実態と原因を解明した新書です。副題に「罪と病を背負って」とあるように、少年たちに限らず人は、その生育過程の結... 続きを読む
投稿日: 2010/2/3 投稿者: yoshioki6
しっかりとした本
しっかりとした内容の本。
少年犯罪が起きるたびに上っ面の中身のないコメントしかできないコメンテーターやニュースキャスターに是非読んでほしい。... 続きを読む
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投稿日: 2006/4/19 投稿者: たまこ
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やー、実に優れた本です。... 続きを読む
投稿日: 2005/12/1 投稿者: あぶはち
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投稿日: 2005/6/9 投稿者: la-sylphide
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